環境データ

第三者検証について

カシオでは公表する環境データの信頼性を担保するため、2010年より第三者検証を実施しています。2016年度については、温室効果ガス排出量(スコープ1,2ならびにスコープ3のカテゴリ1,4,11)、取水量、廃棄物発生量、大気汚染物質排出量を対象として、SGSジャパン株式会社に検証を依頼しました。
対象拠点のうち、八王子技術センター、カシオビジネスサービス(株)甲府事業所では現地検証を実施しています。 なお、賃貸契約によるオフィスのため水使用量が把握困難な国内および海外の21拠点は、取水量の算定範囲には含みません。

2016年度第三者検証意見書はこちら(PDF / 131KB)

環境パフォーマンス

2016年度は、他社から買収した生産拠点である「カシオ韶関」が操業を開始し、グループ全体の環境負荷が純増しました。このため、CO2排出量については、既存拠点で進めてきた照明のLED化や高効率空調機への更新などによるCO2排出量削減分を相殺する結果となりました。一方で、前年度レポートのマテリアルバランスと比較するとスコープ1+2の数値は低下しています。これは、このたびCO2排出量の算定方法を見直し、電力CO2排出係数についてGHGプロトコルの年度別・国別の排出係数を適用することに統一したことによるものです。経年変化を適切に評価するため、過去年度に遡って再計算をした値を環境データのページにてグラフ表示しています。

また、廃棄物等発生量については「カシオ韶関」の純増分以上の大幅な増加となりました。これは「カシオタイ」において、有価物の報告漏れがあったことも影響しています。「カシオタイ」では2011年に洪水を経験し、その後洪水リスクのない遠隔地に生産拠点を移転しました。この際、洪水被害による業務資料の毀損や移転に伴う人員の異動に伴って発生した報告漏れを本社サイドですぐに発見できませんでした。これについても過去に遡ってデータを是正しました。

カシオでは、2016年4月よりISO14001の統合をはじめとする環境経営推進体制の再構築を進めていますが、新たに設定した基本方針の下で、環境パフォーマンスの改善に向けた取組を強化しています。その中で過去の実績についても必要に応じて再検証しており、誤り等が発見された場合はレポート発行のタイミング等適切な時期に是正していきます。

CO2

中長期の温室効果ガス削減

カシオでは、スコープ1および2を対象とする中期目標として「事業活動に伴うグローバルな温室効果ガスの排出量を、2005年度に対して2020年度に30%削減」を掲げ推進してきました。

この目標については2011年度・2013年度の2度に渡り目標水準に到達していましたが、活動量の変動や生産拠点の新設による増減があり、削減施策のあり方を含め目標設定の見直しが必要な状況にありました。

こうしたなか、2016年度はパリ協定の発効に伴う日本政府の新たな排出量削減目標が公表されました。これを受け、カシオでは目標年を2030年度に更新することとし、これを契機に算定方法についても見直しを行いました。具体的には、これまで国内拠点については電気事業連合会の平均値を適用し、海外拠点については国別に実質的に固定の係数を適用してきたところ、再生可能エネルギーの普及等に伴う発電状況の変化を考慮し、GHGプロトコルにおける国別・年度別係数を適用することに統一し、過去に遡って再計算を行いました。

再計算の結果を踏まえた2016年度までの実績推移を見ると、2011年度と2012年度にタイの洪水に伴う通常外の活動量の増減があるものの、これを除けば2015年度・2016年度と2年連続で増加となっています。これは、既存拠点において省エネ機器への切替による排出量削減を進めている一方で、2015年度に「カシオ東莞」、2016年度に「カシオ韶関」と相次いで新たな海外生産拠点が操業を開始したことにより排出量が純増し、削減分を相殺していることによるものです。

今後はより客観的に削減ポテンシャルを分析したうえで費用対効果を吟味し、適切な投資判断を行いながら2030年の目標達成に向けた削減施策を展開していく予定です。

なお、2017年度からの環境行動目標として基準年の変更を含めて新たな目標を設定しましたが、2016年度に操業を開始した「カシオ韶関」は他社から買収した生産工場であることから、次年度レポートではGHGプロトコルに準拠して基準年の値を調整するとともに、基準年以降の年度の排出量についても自社基準に基づいて買収前の排出量を加算する予定です。

温室効果ガス排出量の推移
温室効果ガス排出量の推移をグラフで説明しています。
CO2の算定方法を見直し、基準年(2005年)まで遡って再計算を行いました。
この結果、目標値と各年度の実績データの関係性が前年度レポートにて公表した状況から若干変化しています。
売上高原単位での温室効果ガス排出量の推移
売上高原単位での温室効果ガス排出量の推移
をグラフで説明しています。

CO2排出量の売上高原単位は、一般的には事業活動に伴うCO2排出の効率を測る指標として期待されるところですが、当社事業の特徴として、市場でのヒット商品の有無等で分母となる売上高が変動する側面が大きく、長期的な評価になじまないため参考データとしての扱いとなります。2016年度は新たな生産工場が海外で操業開始した直後のため、売上げ高原単位が悪化しました。


省エネルギー

カシオでは全拠点の合計による省エネルギー目標として「グループ全体のエネルギー使用量(原油換算kL)の延床面積原単位を、2010年度を基準として2016年度に13%削減する」を2013年に設定しています。
2016年度は目標達成ラインである0.0402[kL/m2]に到達し東日本大震災で一時低下した2011年度の水準となりました。これは、エネルギー消費量が生産拠点の新設で増大している一方で、延床面積がそれ以上に増大したことで数値としては低下につながったものです。
この目標を設定した2013年当時は、それまで設定していた売上高原単位と比較して、販売業績の変動に左右されにくい点に着目して目標管理指標として設定した経緯があります。しかしながら、生産拠点とオフィス拠点では業務内容の違いから延床面積当たりのエネルギー使用量は大きく異なります。このような全拠点の合計による原単位指標の設定は、個々の拠点の目標管理指標として扱いにくい側面があることから、2017年度はグループ全体の目標から除外することとしました。

省エネルギーの推移
省エネルギーの推移をグラフで説明しています。

物流におけるCO2排出量削減

物流のCO2発生量の目標は、国内物流において「国内売上原単位で2010年度に対して2016年度に20%削減」です。結果は、約39%削減となり、目標を達成しました。今後もさらなる削減に向けて活動を継続します。

国内物流におけるCO2排出量および売上高原単位の推移
国内物流におけるCO<sub>2</sub>排出量および売上高原単位の推移をグラフで説明しています。

廃棄物

廃棄物等発生量の削減

カシオでは廃棄物と有価物の合計量を廃棄物等発生量と呼んでいます。この廃棄物等発生量について国内拠点と海外生産拠点を対象とした総量目標を2013年に設定しています。
この目標設定は廃棄物等の発生を量的に削減して環境負荷を下げようとするものですが、環境マネジメントシステムを長年継続してきた主要拠点では、通常の事業活動で発生する廃棄物等についての量的な側面での環境負荷はすでにかなりの水準で最小化しています。こうした中、通常の事業活動とは異なる事情が発生した年に、大きな増減があるという状況に至っています。今後は発生量の削減からさらに進んだ着眼点・手法により資源循環型社会に貢献することを目指します。

国内拠点
生産拠点とオフィス拠点を合わせた国内拠点の廃棄物等発生量の削減目標として、「2011年度に対し、2016年度に4%削減」を2013年度に設定しています。2016年度は、この前年に「山形カシオ」で在庫製品等を纏めて廃棄処分した影響が消失し通常水準に戻った一方で、「カシオ電子工業」において事業終息に向けた不用品の廃棄が発生しました。この結果、対象拠点合計では2015年度とほぼ同量の廃棄物等発生量となり、基準年比で目標ラインまで約2%届かない状況が継続することとなりました。

海外生産拠点
海外生産拠点の廃棄物等発生量の削減目標として、「2010年度に対し、2016年度に48%削減」を2013年度に設定しています。 2016年度は大変残念なことに、二つの要因によって基準年比ならびに前年度比で大幅増となりました。
一つ目の要因は、2016年度に新たな海外生産拠点である「カシオ韶関」が操業を開始したことによる発生量の純増です。これについては、新拠点として組織体制が整うにつれて徐々に最小化に向かう見込みです。

二つ目の要因は、「カシオタイ」において有価物についての複数年に渡る報告漏れが見つかったことです。有価物として適正に処理されていたにもかかわらず報告から漏れたのは、2011年に発生した洪水被害をうけて、再発リスクを回避すべく遠隔地に工場を移転したことで人員の異動があり、環境実績報告の担当組織の業務ノウハウが部分的に失われたことが要因です。このため、2012年度以降の有価物データについて経年変化を修正しました。これら二つの要因はいずれも海外拠点であることで管理体制のサポートが思うようにいかないことによるものですが、今後は報告の月次化など連絡を密にすることで対処していく予定です。

廃棄物等発生量・最終埋立処分量の推移(国内拠点)
廃棄物等発生量・最終埋立処分量の推移(国内拠点)をグラフで説明しています。
廃棄物等発生量・最終埋立処分量の推移(海外生産拠点)
廃棄物等発生量・最終埋立処分量の推移(海外生産拠点)をグラフで説明しています。

水資源

水使用量の削減

カシオでは、水使用量について総量目標を設定して管理してきました。当社事業の特性から事業活動における水使用量の中心は生活用途であり、生産活動での水使用量は一部の部品の洗浄などに限られています。
このため、環境マネジメントシステムを長年継続してきた主要拠点では水使用量の最小化が一定の水準まで進んでおり、拠点の廃止や新設など通常の事業活動とは異なる状況が発生した年に、大きな増減があるという状況に至っています。
このような事業特性から、水資源の観点はマテリアリティから除外していますが、今後は改めてリスク分析を行い、発生量の削減からさらに進んだ着眼点・手法により資源循環型社会に貢献することを目指します。

国内生産拠点
国内生産拠点の目標としては「水使用量を2010年度に対し、2016年度に5%削減」を2013年度に設定しています。 2016年度は前年比で減少し、基準年に対する削減目標についても前年に引き続き目標ラインをクリアすることができました。

海外生産拠点
海外生産拠点の目標としては「水使用量を2010年度に対し、2016年度に5%削減」を2013年度に設定しています。 2016年度は新たな生産拠点「カシオ韶関」が加わり前年度比約57%増加となりましたが、目標ラインである407[千m3]は昨年度に続き下回っています。2013年に目標を改訂して以降、「香港カシオ・番禺工場」の閉鎖で大きく削減しましたが、今回の「カシオ韶関」の新設で数値的には2011年度の水準に戻りました。

水質資源投入量・循環水利用量の推移(国内生産拠点)
水質資源投入量・循環水利用量の推移(国内生産拠点)
をグラフで説明しています。
水質資源投入量・循環水利用量の推移(海外生産拠点)
水質資源投入量・循環水利用量の推移(海外生産拠点)をグラフで説明しています。

紙資源

紙使用量の削減

カシオでは、紙に関して総量目標を設定して管理してきました。
国内拠点に関する目標として、「オフィス用紙使用量を2010年度に対して、2016年度に12%削減」を2013年度に設定しています。
2016年度は、2010年度比で約14%削減し目標ラインをクリアしました。今後は生物多様性保全の施策を含め認証紙の使用拡大など質的な面での取り組みにシフトする方針です。

オフィス用紙使用量の推移(国内拠点)
オフィス用紙使用量の推移(国内拠点)
をグラフで説明しています。

部品・材料、取扱説明書、包装材使用量について

部品・材料使用量の推移

部品・材料使用量の推移

をグラフで説明しています。

取扱説明書使用量の推移

取扱説明書使用量の推移

をグラフで説明しています。

包装材使用量の推移

包装材使用量の推移

をグラフで説明しています。

適用範囲

環境パフォーマンスについての実績集計(マテリアルバランスを含む)は、以下に示す48事業所について、2016年度(2016年4月1日~2017年3月31日)の期間についての実績を対象としたものです。
各事業所ごとの環境パフォーマンス数値データについては、サイト別データとして一覧表で掲載します。

国内生産拠点 (3拠点) ・山形カシオ(本社)
・山形カシオ(山梨事業所)
・カシオ電子工業
国内オフィス拠点 (19拠点) ・カシオ計算機 本社
・カシオ計算機 羽村技術センター
・カシオ計算機 八王子技術センター
・カシオ計算機 7営業拠点
(九段,大阪,仙台,埼玉,名古屋,広島,福岡)
・カシオテクノ(本社)
・カシオテクノ(テクニカルセンター)
・カシオビジネスサービス(本社)
・カシオビジネスサ-ビス(甲府事業所)
・カシオ情報機器
・カシオマーケティングアドバンス
・CXDネクスト
・初台エステートビル
・リプレックス

※ カシオヒューマンシステムズ,カシオコミュニケーションブレインズのデータは、各社が所在する拠点に含まれます。

海外生産拠点 (4拠点) アジア地域(4拠点)
・カシオタイ
・カシオ東莞
・カシオ電子科技(中山)
・カシオ韶関
海外オフィス拠点 (22拠点) アジア地域(9拠点)
・カシオ電子シンセン
・香港カシオ
・カシオ広州商貿
・カシオインディア
・カシオ(中国)貿易
・台湾カシオ
・カシオソフト(上海)
・カシオシンガポール
・広州カシオ技術
ヨーロッパ地域(8拠点)
・カシオヨーロッパ
・カシオUK
・カシオフランス
・カシオスペイン
・カシオスカンジナビア
・カシオベネルクス
・カシオイタリア
・カシオロシア
中近東地域(1拠点)
・カシオミドルイースト
アメリカ地域 (4拠点)
・カシオアメリカインク
・カシオカナダ
・カシオブラジル
・カシオメキシコマーケティング

算定基準

  1. 全体
  2. インプット
  3. アウトプット