カシオのマテリアリティ

グローバルに事業展開するカシオにとって、国際社会からの要請に基づいて取り組みを推進することは極めて重要です。近年では、持続可能な社会の実現に向けた潮流も変化し、企業に事業活動(本業)を通じてより戦略的に取り組みを行うことが期待されるようになりました。カシオもその例外ではなく、これまで取り組んできた「0→1」を生む事業活動を通じた貢献を、より戦略的に実施することが求められています。
こうした流れを受けて2013年5月に発行されたGRIガイドライン第4版(G4)に対応し、カシオが重点的に取り組むべきマテリアリティを特定しました。今後は特定した課題についての取り組みを進め、CSRマネジメントのPDCAサイクルにて取り組みの進捗を図っていきます。

KPI・実績

評価 ◎:すべての目標達成、○:目標をおおむね達成、△:成果より課題が残る、×進捗なし

カシオのマテリアリティ

2016年度の目標とKPI

2016年度実績

評価

2017年度の目標とKPI

低炭素社会の実現 (1) カシオグループ全体のエネルギー使用量(原油換算kL)の延床面積原単位を、 2010年度値を基準として 13 %削減する。 9.8%削減

(1)カシオグループ全体の2017年度のCO2排出量を2013年度を基準として8.25%削減する。
(2) カシオグループ全体のCO2排出量(スコープ1およびスコープ2の範囲)を 前年度並の水準とする。 係数見直しによる再計算の結果として、2015年度排出量が35,460[t-CO2]に対して、2016年度排出量は36,668[t-CO2]となり、1208[t-CO2]の排出量の増加。

(2)国内主要拠点において省エネ診断を受診して削減ポテンシャル明らかにし、削減ロードマップを作成する。
資源循環型社会の実現 (1) 「カシオグリーンスター製品売上比率50%以上」を維持する。 カシオグリーンスター製品売上比率57%

(1)カシオグリーンスター製品売上比率60%以上
(2) 「カシオスーパーグリーンスター製品」の新規開発を促進する。 登録件数 20機種

(2)「カシオスーパーグリーンスター製品」の新規開発を促進する。
自然との共生 (1) 国内向け商品カタログ用紙のFSC®認証紙比率を30%とする。 2016年度カタログ用紙類の認証紙比率:15%

(1) 国内向け商品カタログ用紙のFSC®認証紙比率を40%とする。
(2) 国内主要拠点の立地に関する生物多様性調査に着手する。 2016年度に調査会社を選定し、2017年7月までに本社、羽村技術センター、八王子技術センター、カシオ電子工業、山形カシオ(本社および山梨事業所)、CBS甲府事業所の7拠点の調査実施。

(2) 国内主要拠点の生物多様性調査の結果を基にして生物多様性保全の具体的活動テーマを設定し、活動を開始する。
CSR調達の推進 (1) 各拠点・取引先のCSR教育
ベンダーMTGでの啓蒙活動
中国にて1回実施
各拠点・取引先のCSR教育
ベンダーMTGでの啓蒙活動
中国にて1回実施

(1) 各拠点・取引先のCSR教育
ベンダーMTGでの啓蒙活動の継続
中国にて1回実施
(2) 年次監査のフォロー
製造拠点及び取引先の立入監査フォロー
年次監査のフォロー
製造拠点53工場において顧客要請のCSR関連の監査を受けフォロー
中国において、取引先87社の立入調査を行い、立入調査開始以来累計で、取引金額ベース60.8%をカバー
タイにおいて、取引先6社の立入調査を実施

(2) 年次監査のフォロー
製造拠点、顧客要請の監査の継続
製造拠点、書面調査の実施
取引先立入監査継続
働きやすい職場環境の提供とダイバーシティの推進 (1) 育児休業復帰率(90%以上) 育児休業復帰率 100%

(1)育児休業復帰率 90%以上
(2) 離職率(5%未満の維持)
  • 育児による離職を減らす施策の企画
全社離職率実績3%
施策①: 育児休暇の取得期間拡大
(1歳半まで→3歳まで)
施策②:育児時短の取得期間拡大
(小学校3年生修了まで→6年生修了まで)

(2)全社離職率目標5%未満の維持
(3)定期健診結果のハイリスク者の事後措置実施率(80%以上)
  • 定期健診結果で所見のあった社員のフォロー施策
定期健診結果で所見のあった社員の事後措置実施率は63.5パーセントにとどまった

(3)早めの予約督促実施などにより、定期健診結果のハイリスク者の事後措置実施率(80%以上)目標
(4)ストレスマネジメント
  • メンタル不全率の実態把握
  • 役職者向けストレスマネジメントセミナーの実施
  • 若年向け仕事術レベルアップ研修の実施
ストレスマネジメント
  • メンタル不全率の実態把握
  • 新入社員・役職者向けEラーニングの実施
  • 役職者向けストレスマネジメントセミナーの実施
  • 若年向け仕事術レベルアップ研修の実施

(4)ストレスマネジメント
  • メンタル不全率の実態把握
  • 新入社員・役職者向けEラーニングの実施
  • 役職者向けストレスマネジメントセミナーの実施
  • 若年向け仕事術レベルアップ研修の実施
(5)ストレスチェックの実施
  • 高ストレス率の把握
  • 健康リスク率部門別の把握
ストレスチェックの実施
  • 高ストレス率の把握
  • 健康リスク率部門別の把握
  • 高ストレス者で希望者に産業医面談の実施
  • 職場分析とフィードバックの実施

(5)ストレスチェックの実施
  • 高ストレス率の把握
  • 健康リスク率部門別の把握
  • 高ストレス者で希望者に産業医面談の実施
  • 職場分析とフィードバックの実施
(6) 女性採用比率(理系女性20%以上)
  • 女性活躍に関する意識調査の実施
  • 女性専門職候補者層に対するキャリア意識向上のための施策実施
  • 女性技術職採用強化に資する施策の実施
女性採用比率(理系女性11%)
理系女子学生向就職セミナーへの参加

×

(6) 女性採用比率(理系女性20%以上)
  • 女性技術職採用強化に資する施策の実施
(7) 障害者法定雇用率(連結2%以上)
  • 精神障害を含む障害者の積極的雇用と法定雇用率の達成
  • 障害者の定着に向けた施策
障害者法定雇用率(連結2%以上)
  • 精神障害を含む障害者の積極的雇用と法定雇用率の達成(6月1日~3月20日)
  • 障害者の定着に向けた施策の実施

(7)障害者法定雇用率(連結2%以上)
  • 精神障害を含む障害者の積極的雇用と法定雇用率の達成
  • 障害者の定着に向けた施策の実施
(8) シニア社員継続雇用希望率(80%以上)
  • シニア社員制度の検証
シニア社員継続雇用希望率
80.8% (52名中42名)
■集計基準
当該年度定年到達者(※)のうち、通常シニア社員制度適用者
※特定シニア対象者は除く

人権の尊重 (1)人権課題チェックとフィードバックの実施:
全生産系グループ会社(100%)
人権課題チェックとフィードバックの実施:
全生産系グループ会社8社に実施(100%完了)

(1)人権課題チェックとフィードバックの実施:
全営業系グループ会社(100%)
(2)CSRリーダーへの人権専門教育の実施:
カシオ計算機(100%) 
CSRリーダーへの人権専門教育の実施:
カシオ計算機 第3回リーダーミーティング
―ビジネスと人権、LGBTの講習実施(出席率より91%完了) 

(2)CSRリーダーへの人権専門教育の実施:
カシオ国内グループ会社(100%) 
(3)苦情処理の仕組み整備
①国内:認知度UP
②海外:現状把握とルート開設
苦情処理の仕組み整備
①国内:CSR学習において、苦情処理の仕組みについて、周知・徹底
②海外:人権課題チェックにより各拠点における苦情処理の仕組みの現状を把握

(3)苦情処理の仕組み整備
①国内:認知度UP(継続)
②海外:窓口・ルートの周知・徹底
腐敗防止の取組み (1)グループ会社での贈収賄禁止マニュアルの策定と内容の確認 グループ会社での贈収賄禁止マニュアルの策定と内容の確認
対象28社中、累計22社策定(82%完了)

(1)腐敗防止教育コンテンツの策定と専門教育の実施
(2)腐敗リスクのチェック:全生産系グループ会社(100%)
(2)腐敗リスクのチェック:全営業系グループ会社(100%) 腐敗リスクのチェック:全営業系グループ会社29社(100%)

マテリアリティ特定のプロセス

STEP1 自社にとっての重要性の特定

2014年度にカシオの事業分野、事業領域などに即して詳細に課題を整理し、自社における優先順位を整理しました。

STEP2 ステークホルダーにとっての重要性の特定

2015年度にステークホルダーへのアンケート・ヒアリングを実施し、ステークホルダーの視点から重要と考えられる課題を整理しました。

STEP3 まとめと最終化

2015年度にはSTEP1・STEP2での協議結果をもとに最終的にはCSR担当役員の承認を得てカシオのマテリアリティを決定しました。

STEP4 KPIの策定と推進

2016年度には特定されたマテリアリティに即して、各責任部門において、その取り組みを定量的に評価するためのKPIを策定し、PDCAサイクルで活動を管理しながら推進を図ります。

  • KPI: Key Performance Indicator(重要業績評価指標)

STEP1 自社にとっての重要性の特定

GRIガイドライン第4版が提示している46の側面について、事業セグメントや、各セグメントにおけるバリューチェーン、展開する地域などを評価項目として、側面ごとに自社におけるリスクや自社が与える影響度の大きさを分析し、重要な側面を整理しました。さらに、整理した側面について、CSR主管部門において精査し、自社軸として最終化しました。

STEP2 ステークホルダーにとっての重要性の特定

GRIガイドライン第4版に基づき、46の側面を「経済」「環境」「労働慣行」「人権」「社会」「製品責任」の6つに分類し、それぞれについて関係性の深いステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、重要性を特定しました。
お客様や従業員に対しては、アンケートを実施することで、ステークホルダー視点で重要性の高い側面を導き出し、さらにそれぞれのテーマを専門とする有識者へのアンケートおよびヒアリングを通じて、社会からの要請を整理し、ステークホルダー軸として最終化しました。

経済

高崎経済大学 教授 水口 剛様の写真です。
高崎経済大学 教授
水口 剛

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経済

カシオグループではここ数年、日本を除くアジアにおける売上高が急激に伸びています。海外売上高比率の高まりに伴い、事業展開地域における影響力が増すと同時に、地域に対する企業としての責任もますます注目されてくるでしょう。
その上で経済面で課題となるのは、海外での現地採用の上級管理職比率をいかに高めていくかということです。現地経済への貢献という側面もありますが、現地経済に精通した人材に責任を持たせることで、現地での様々なコンフリクトを防止するリスクマネジメントの役割も果たすと考えます。今後はこれらの事実をきちんと調べてできるだけ情報開示され、グローバル人事戦略を展開されることを期待します。また、現状の情報開示では海外での現地調達が現地の経済にプラスになっていることが読み取れない状況ですので、国内と海外での生産高の比率や海外生産における現地調達比率についても、現地経済への影響についてしっかりと説明をしたうえで調達比率を開示することが望ましいと考えます。
その他、気候変動が事業に与えるリスクに対して、財務リスクとして捉えた取り組みが重要です。カシオグループではタイで発生した洪水による工場への実害が確認されており、これまで以上に管理に力を入れる必要があるでしょう。

高崎経済大学 教授 水口 剛様の写真です。
高崎経済大学 教授
水口 剛

環境

WWFジャパン自然保護室 室長 東梅 貞義様の写真です。
WWFジャパン自然保護室 室長
東梅 貞義

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環境

電子機器メーカーにおいてはサプライチェーン全体を通じて環境に負荷がかかる課題が多く、特に原材料については、製品の材料調達そのものにとどまらず、パッケージなどで使用される紙製品の調達も含めて自然資本を減少させないという視点が大切になります。そのような中、カシオグループでは「紙の調達方針」や「生物多様性ガイドライン」を策定しており、基盤は整ってきていると認識しています。今後はさらに具体的な目標設定やアクションを設定し、透明性を保ちながら継続的に実施されることが重要となるでしょう。
カシオグループの特徴的な取り組みのひとつとしては、いちはやく腕時計にソーラーパネルを取り入れるなど、商品を通じたエネルギー削減では業界を牽引する役割を果たしています。また、このような環境対応商品にはラベリングを行い、「グリーンスター商品」として顧客に対して環境側面情報を示しています。今後はさらに一歩踏み込んで、その商品がどれだけCO2削減に貢献しているのかなど情報の可視化に着手することも重要であると考えます。
GHGの排出削減に関しては、長期的な視点が重要であり、「2050年80%削減」という意欲的な目標を設定していることを高く評価しています。カシオの環境宣言では、再生可能エネルギーを事業活動に取り入れることが謳われており、省エネルギーの推進に加え、積極的な活用とその情報開示が望まれます。今後は、企業の削減目標の新しいグローバルスタンダードになりつつある『Science Based Targets』にも参加し、目標値の具体的な根拠を示すことによりさらに訴求力を高め、業界全体に影響を与えることを期待します。

WWFジャパン自然保護室 室長 東梅 貞義様の写真です。
WWFジャパン自然保護室 室長
東梅 貞義

労働慣行

中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)教授 佐藤 博樹様の写真です。
中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)教授
佐藤 博樹

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労働慣行

労働慣行における重要課題としては働きやすい職場環境の整備を行うことが第一歩となります。特に「育児」や「介護」などで時間に制約のある従業員には、できるだけ早くフルタイム勤務に戻れる仕組みづくりが重要です。そのためには、恒常的な残業を削減し、メリハリのある働き方を推進すべきでしょう。健康経営として健康診断データを部門ごとに集計し、有休取得率、残業時間などを比較することで、データをマネジメントに活かす取り組みが重要です。
また、今後女性管理職比率をいかに高めていくかということを考える際にも、まず管理職の実労働時間も確認し情報開示することが求められます。管理職が長時間労働をしていると、女性が管理職になりにくい理由にもなるからです。そして主任クラスの女性比率をいかに多くしていくかを考え、取り組むことで課長職へ登用できる女性社員も増えていくだろうと考えます。いわゆるパイプラインの構築です。その際、ポジティブアクションとして女性のみにこれまで不足していた能力開発機会や仕事の経験機会を意識的に提供することも大事になる場合もあります。同時に、管理職への登用基準では男女で差をつけないという視点がポイントになります。これまで多くの企業では、仕事ができる人を管理職に登用するため、部下をマネジメントする能力が弱い管理職も少なくないです。管理職の登用基準に部下育成などマネジメント能力を含めるべきです。また、相談窓口などを活用して、従業員の間にパワハラなどの問題が潜在化していかを確認することも重要です。
職場環境の整備と並行して進めなくてはいけないのが研修および教育の側面です。社員に求める能力として、将来の変化に向けて対応できる能力を育てていくことだけでなく、自己啓発への時間を作ることが大事です。
これらの課題解決にますます注力し、ダイバーシティマネジメントを進めるためには、他方で、多様性の価値観を持った人材を企業組織として統合するために、経営理念の浸透が大事になります。カシオグループが大切にしている「創造 貢献」の経営理念の浸透を進められることを期待します。

中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)教授 佐藤 博樹様の写真です。
中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)教授
佐藤 博樹

人権

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東京経済大学 教員
寺中 誠

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人権

グローバルに展開するカシオグループにおいては、途上国をはじめとした海外で発生している人権問題に直面するリスクを常に抱えています。一方、カシオグループでは国際条約などの支持についても触れた「カシオグループ 人権尊重に関する基本方針」を策定、人権チェックリストも整備しており、基盤づくりはすでに進められています。これらを踏まえ、さらに実効性を高める重要な側面を導き出しました。
サプライチェーンを辿ると、特に製品の原材料の採掘などが行われる途上国においては、実態把握が難しい「先住民族の権利」に関わる人権問題が発生するリスクがあります。また、従業員の権利である「結社の自由と団体交渉」についても、本社労働組合との対応だけでなく、海外拠点、派遣社員等、サプライチェーン上の他の従業員についても自由が認められるために十分な情報収集とリスク管理が必要です。また、国内において掌握が難しい人権に関するリスクとして「強制労働」と「非差別」を挙げました。特に刑務作業における部品組立などの作業においては労働賃金が発生していないケースがあり、国際条約上は強制労働にあたる可能性があることを認識しておくべきでしょう。非差別については組織内における問題でもありますが、無自覚的な差別意識が含まれ、被害者の声を集めることが難しく、組織横断的な専門のメカニズムが必要とされます。
リスクを把握するための「人権評価」システムも重要です。各事業拠点を中心に、既存のホットラインに加え、独立性の高い「苦情処理制度」の整備を図ることが望ましいでしょう。特に「サプライヤーの人権評価」は資料の収集だけでは限界があり、監査機能を強化した人権マネジメント体制が必要です。
今後は具体的な優先課題をバリューチェーン全体で、一つ一つ対応していくべき時期に来ていると思います。特に御社が用いられている人権チェックリストは導入部分として大変優れていると思います。ぜひ、その充実と実効性を高める取り組みを続けていただければと思います。

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東京経済大学 教員
寺中 誠

社会

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一般財団法人CSOネットワーク 事務局長・理事
黒田 かをり

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社会

カシオグループでは、一部の製品において市場シェアの高いものがあり、反競争的行為に関連するリスクがあるものの、自らの倫理行動規範に「贈収賄の禁止、および接待・贈答の制限等」の項目を設け、腐敗防止に向けて取り組んでおり、名実ともにコンプライアンスの徹底がされていると見受けました。しかしながら、国内法の整備が進んでいない途上国におけるオペレーションについては法の遵守だけでは不十分な部分があり、国際法や国際行動規範を尊重することが重要となります。このような背景から国際的には「腐敗行為」が重大なビジネスリスクになる事例も増えており、重要度を上げて取り組むべきでしょう。
また、カシオグループでは「資材調達方針」を制定しておりますが、グローバルに伸張するサプライチェーンの中における方針の徹底には、児童労働をはじめ課題が多く、「サプライチェーンマネジメント」についても同様に重要な側面としての取り組みが期待されます。
ここで取り上げた2つの側面については、今後も継続的かつ重要度を高くしたまま取り組みを進められることを期待します。
最後に、カシオグループにおいては海外での売上高が全体の6割を超えているという現状がありますので、今後は海外の地域社会にさらに目を向け、特に教育や女性といった事業とつながりやすいテーマにおいて地域社会とのエンゲージメントをより一層進められることを期待しています。

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一般財団法人CSOネットワーク 事務局長・理事
黒田 かをり

製品責任

公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 常任顧問 辰巳 菊子様の写真です。
公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会
常任顧問 辰巳 菊子

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製品責任

メーカーの責任として、提供する製品に対する製品責任は何にも優先される重大な事項です。とりわけ消費者にとって製品そのものだけではなく、製品に関連する情報提供は企業の姿勢を知るための重要な手がかりとなります。御社においてもこうした情報提供に関し、既に重要なことに取り組まれており、ますますの継続的な取り組みが大事です。一方で、グリーンスター商品のコミュニケーションにはまだ課題があるように感じます。多くのお客様にグリーンスター商品を選択してもらい、カシオのCSRへの理解を深めてもらえるよう、さらなる訴求が必要だと思います。
同様に、製品の安全衛生についてもメーカーとして、普遍的な責任が求められるテーマです。ボタン電池の誤飲や、火災などの安全面に関する取り組みは既に徹底して取り組まれている一方、一つの事故が社会に与える影響は大きく、常に完璧を目指した取り組みの継続が期待されます。また、昨今消費者の関心が高まっているテーマである、顧客プライバシーの管理については、そのリスクの大きさから重要度が高いと言えます。
製品責任の取り組みとして基本となるものは消費者とのコミュニケーションであり、それがCSRの役割であると考えます。近年ではエシカルなどの消費者意識も高まっていますので、コミュニケーションを通じた消費者教育を進められることを期待しています。

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公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会
常任顧問 辰巳 菊子

STEP3 まとめと最終化

STEP1・STEP2で導き出した側面をマッピングし、優先度が高く位置づけられた側面を中心に8のマテリアリティを特定しました。最終的にはCSR担当役員の承認を得てカシオグループにおける中期的なマテリアリティとして定めました。

カシオのマテリアリティ

カシオのマテリアリティについての概念図です。

カシオのマテリアリティ

マテリアルな側面

バウンダリー

社内

社外

資源循環型社会の実現 製品及びサービス

低炭素社会の実現 エネルギー

大気への排出

自然との共生 生物多様性

CSR調達の推進 サプライヤーの環境評価

サプライヤーの労働慣行評価

サプライヤーの人権評価

サプライヤーの社会への影響評価

働きやすい職場環境の提供とダイバーシティの推進 雇用

 
多様性と機会均等

 
人権の尊重 投資

非差別

結社の自由と団体交渉

児童労働

強制労働

人権評価

人権に関する苦情処理制度

腐敗防止の取り組み 腐敗防止

経済的パフォーマンスの最大化 経済的パフォーマンス

STEP4 KPIの策定と推進

KPIの策定

特定されたマテリアリティに即して、担当する主管部門において、取り組みを定量的に評価するためのKPIを検討しました。CSR担当役員の承認を経て最終化し、2016年度の活動より取り組みを進めています。

※KPIについては、冒頭の「KPI・実績」をご参照ください。