トップコミットメント

「貢献のための創造」に向けた全社改革を遂行し、社会とともに持続的に発展します

カシオらしい価値創造で世の中に貢献

カシオは「創造 貢献」の経営理念のもと、今までにない斬新な製品を生み出し、市場をつくり、文化をつくることで成長してきた会社です。新しいものを創出し、育て上げる力は、カシオならではの強みと考えます。
私たちが目指すCSRとは、当社で働く一人ひとりがその基本姿勢を継承し、持続可能な社会の実現に貢献していくことにほかなりません。本業を通じて常に世の中に新たな価値を提供し、さまざまな社会課題の解決に役立っていくことこそが、カシオの企業価値を高めます。
そうした考えに基づき、カシオは今年新たに「目指す姿」として、「私たちは、カシオ独自のデジタル技術で、本物/唯一/驚きの体験を創造し、ユーザーとともに新しい文化を育てることで社会に貢献します」を制定しました。この「目指す姿」のもと、グループ全従業員が意識を合わせ「貢献のための創造」を実行していきます。

カシオ代表取締役社長 樫尾 和宏の写真です。

部分最適から全体最適へ

2017年度は、全社的な機構改革に取り組んだ一年でした。近年カシオは、各事業部が個別に事業を営み、開発・製造、営業、スタッフの部門間で目的の共有が十分ではありませんでした。部分最適に寄りすぎ、「0→1」を生みだすカシオらしさを発揮できていなかったという反省のもと、全社が効率的に機能するための大規模な改革を図りました。
具体的には、従来の事業部を開発本部に統合した上で「事業戦略本部」を新設し、営業本部と開発本部を結んで事業を最適化する体制を整えました。さらに、技術と市場とを戦略的につなぎ直すため、時計、辞書・英会話、教育関数、楽器、DPJ・VI、システムの6つのBU制を導入しました。また、カシオがもつ多様な資産を組み合わせ、新規事業創造を命題とする「事業開発センター」を設けました。
重要なのは、全体最適の視点から経営資産を活かし切り、どこの市場で何を目指すかテーマを打ち立て、組織横断的にビジネスを展開していくことです。体制の刷新により、その基盤を築くことができたと手ごたえを感じています。

ユーザーファースト視点への回帰

改革を推し進める上で、最大の鍵となるのがユーザーファースト視点です。ユーザーファーストとは、エンドユーザーの役に立ち続けることを唯一の目的として、今何をすべきかを考えて動くこと。お客様と一緒に市場を生み出してきたカシオの原点に回帰し、カシオがもつ技術と注力すべき市場を、ユーザーを中心に据えて最短かつ最大効率でつなぎ直していきます。
主力製品のひとつである電子辞書は、ユーザーニーズを的確に捉えた好事例です。各学校が使用する教科書と連動するなど、使いやすさに徹底してこだわり商品強化を続けてきた結果、高校入学時には新一年生のほとんどがカシオの電子辞書を買うという、確かな市場を築いてきました。このように、すべての事業でターゲットを絞り、セグメンテーションされた領域に強くなっていくことが重要です。ユーザーを深く理解し、期待を超える価値を提供し続けることで市場をさらに拡大していきます。
流通の最適化も欠かせません。カシオの独自性が際立つG-SHOCKは指名買いが基本であるように、販売店任せにすることなく、ユーザーと直接つながり、ユーザーがより買いやすいところで商品を展開します。
新分野でも、培ってきた技術・ノウハウを最大限に活用し、ユーザーファースト視点からほんとうに役立つ製品を開発します。カメラ技術を医療用(ダーモスコピー)に活かした皮膚がんなどの画像診断サポートシステムは、まさにその一例となっています。

新体制のもと事業とCSRを連動

近年、企業のESG対応について社会の注目が高まり続ける中、社会・環境課題への取り組みを事業戦略に連動していくことは極めて重要です。現在、当社でそれを体現するのが教育事業です。途上国でのGAKUHAN活動では、現地の教育省や学校、NPOと連携しながら子供たちの学習を支え、「事業を展開する地域の学力向上」がそのまま事業目標となる仕組みを築いてきました。
国際社会が共通のゴールに掲げるSDGs(持続可能な開発目標)もまた、カシオの中長期成長を考える上で新たな視点を与えてくれます。現在策定を進める中期経営計画では、事業とSDGsが掲げる17の目標とのつながりを意識し、カシオがグローバルに「貢献」できるターゲットを検討しているところです。
CSRと事業を両輪で取り組んでいくため、2017年度にはCSR推進体制を変更しました。従来のCSR委員会の位置付けを改め、社長を委員長とし、すべての取締役・監査役・執行役員を構成メンバーとする体制に格上げしました。下部には全社横断的な施策を進めるCSR推進部会を設置し、その中核組織として環境・社会・ガバナンスにまたがるサステナビリティ推進部を新設しました。
ガバナンス体制の強化も重視します。経営と執行を分け、意思決定機能と執行へのチェック機能を整備しながら、外部の目を適切に経営に取り入れていきます。

全社がひとつになった真の改革へ

「貢献のための創造」への基盤が整った今、これからはグループ従業員が皆で行動に移し、カシオを変えていかなければなりません。会社が事業戦略を定め、組織を最適化する「トップダウン」、従業員一人ひとりが自身や自部門の最適な行動を考え、会社に働きかける「ボトムアップ」、双方向での動きがあって初めて、真の改革が進みます。
現在、カシオでは創造憲章の見直しを進めており、「創造 貢献」の理念をよりわかりやすくし、従業員が日ごろの業務遂行の拠りどころにできるものへと改定します。そのためには、未来のカシオを担う若い役員や部門長が中心になり、話し合いを重ね、だれもが腹落ちするものを目指していかなければなりません。私が重視するのはそのプロセスそのものです。
カシオのあらゆる仕事は「創造 貢献」のビジネスサイクルでつながっており、私たちはユーザーの役に立ち続ける企業活動を今後もグループ一丸となって行っていきます。

カシオ代表取締役社長 樫尾 和宏の署名です。