コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンスに関する報告書
コーポレート・ガバナンス体制
当社は、持続的成長および中長期的な企業価値の向上に向けて、迅速な意思決定と適切な業務執行、ならびに経営監視機能の強化を重要課題と位置付けています。
この課題に対応するため、当社は2019年6月27日開催の第63回定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。これにより、取締役会の監督機能の強化を図るとともに、その適切な監督のもとで業務執行の迅速化と効率化を推進しています。
現在、取締役会は9名で構成されており、その過半数を社外取締役とすることで、監督機能の一層の強化を図っています。
取締役会・取締役
取締役会は、取締役会長が議長を務め、9名の取締役で構成しています。なお、2026年6月26日の第70回定時株主総会において社外取締役を1名増員し、取締役9名のうち5名を社外取締役とすることで、取締役会の過半数を社外取締役とし、監督機能の強化を図っています。
取締役の構成は以下の通りです。
- 取締役(監査等委員である取締役を除く。)6名(うち社外取締役3名)
- 監査等委員である取締役3名(うち社外取締役2名)
また、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は、経営責任の明確化と経営環境の変化への迅速な対応を目的として、1年としています。
取締役会は、経営の意思決定および業務執行の監督機能を担い、法令、定款および取締役会規則に基づき、経営上の重要事項について審議・決定しています。一方で、業務執行の効率性および機動性を高める観点から、これらの規定における付議基準に満たない事項については、執行役員へ権限を委譲しています。
なお、2025年度においては、取締役会を15回開催し、事業状況や業績進捗などに関する報告に加え、決算の承認や株主総会の招集などの定期的な決議事項について審議を行いました。さらに、取締役会実効性評価の結果を踏まえ、以下の重要事項についても議論・審議を実施しています。
- 収益基盤の強化に向けた構造改革
- 持続的成長に向けた基盤の確立
- 当グループにおける内部統制上の課題等
監査等委員会・監査等委員
監査等委員会は、監査等委員である取締役3名で構成されています。
監査等委員会の委員長は、社外取締役である監査等委員の中から、監査等委員の互選により選出し、現在は阿部博友氏がこれを務めています。
監査等委員は、事業運営の健全性および透明性の確保に向けて、取締役会や各種委員会、経営会議などの重要な会議に出席しています。これらの場において、必要に応じて、意思決定の適正性を確保する観点から発言を行っています。
また、代表取締役との定期的な会合を通じて意思疎通を図るとともに、取締役(監査等委員である取締役を除く。)等からの聴取や報告、重要事項に関する決議書類の閲覧などを通して、厳正な監査を実施しています。
指名委員会・報酬委員会
取締役の指名および報酬の決定プロセスの透明性・独立性・客観性の確保ならびに説明責任の強化を目的として、当社は取締役会の諮問機関として、任意の指名委員会と報酬委員会を設置しています。これらの委員会を通じて、独立社外取締役による適切な関与および助言を得ています。
指名委員会は、取締役会の諮問に応じて、取締役の選任および解任に関する株主総会議案や、取締役候補者の選任基準等について審議を行い、その結果を取締役会へ答申します。
報酬委員会は、取締役会の諮問に応じて、取締役の報酬等に関する株主総会議案のほか、報酬制度の方針やその仕組み等について審議を行い、その結果を取締役会へ答申します。
執行役員制度・執行役員
執行役員は、取締役会が決定した方針に基づき、その監督のもとで権限の委譲を受け、業務執行を分担しています。
当社は、意思決定の迅速化および機動的な経営判断の実現を目的として、2025年7月1日付で組織体制の見直しを実施しました。本体制のもと、執行役員は事業部門や重要機能部門の責任者で構成され、それぞれの専門的知見を経営に反映させるとともに、ガバナンス機能の強化と全社最適の観点からの意思決定を行っています。
また、開発体制については事業部制を引き続き採用し、事業部長の責任と権限のもとで開発力、機動力および戦略実行力の強化を推進しています。
さらに、本体制において、重要な機能・職責を担う執行役員で構成される経営会議を週次で開催し、業務執行上の重要事項について審議するとともに、情報共有を図り、迅速な業務執行につなげています。
執行役員の選任については、能力、実績を踏まえ、連結経営の更なる発展に資する人材を取締役会において選任しています。また、その任期は取締役(監査等委員である取締役を除く。)と同様に1年としています。
取締役構成
当社は、取締役の経営監督機能が有効に機能するためには、多様な視点・経験・能力を備えたメンバーで構成することが重要であると考えています。
このため、当社の事業に精通した社内出身の取締役に加え、企業経営、学術、行政、財務・会計、法律などの各分野において幅広い知見と豊富な経験を有する社外取締役により取締役会を構成しています。
社外取締役の選任にあたっては、外部の視点を経営に取り入れることで経営の透明性を高めるとともに、業務執行に対する監督機能の一層の強化を図ることを目的としています。そのため、取締役会等の場において、多角的かつステークホルダーの視点からの意見・提言を行うことが期待される有識者を招聘しています。
また、取締役候補者の選任に際しては、取締役に期待する知識・経験・能力等を一覧化したスキル・マトリックス(表「取締役の構成」参照)を整備しています。これに加え、専門性や経験に加えて、多様性や独立性、在籍期間、さらには経営環境の変化などを総合的に勘案し、コーポレート・ガバナンスの強化および企業価値の向上に資する取締役会の構成となるよう、取締役候補者を決定しています。
なお、当社は最適な取締役会の構成について、継続的に検討を行っています。
取締役の構成
※上記一覧は各氏の有する全ての専門性、経験を示すものではありません。
在任年数
樫尾会長15年、高野社長11年、田村取締役1年、数原取締役3年、倉澤取締役1年、坂下取締役2026年6月就任、阿部取締役7年、原取締役1年、山口取締役5年
取締役のトレーニング
当社は、取締役がその責務や役割を十分に果たすためには、必要なスキルや知識を継続的に高めていくことが重要だと考えています。会社においても、取締役の研鑚を支援するため、情報提供や研修機会の提供、費用の負担などの必要な支援を継続的に実施しています。
特に社外取締役については、就任時のみならず就任後においても、社内の重要会議への出席、国内外の工場・事業所の視察、社内研究発表会への参加などを通じて、当社事業への理解を深めるための機会を継続的に提供しています。
また、監査等委員である取締役については、日本監査役協会等を通じた情報収集セミナーへの参加などにより、その役割・責務の遂行に必要な知識・能力の向上を図っています。
社外取締役選任の理由
社外取締役は、外部の視点を経営に取り入れることで経営の透明性を高めるとともに、業務執行に対する一層の監督機能の強化を図ることを目的として選任しています。その選任にあたっては、取締役会等において、多角的かつステークホルダーの視点から意見・提言を行うことが期待される有識者を招聘しています。
社外取締役選任の理由
| 数原 英一郎 | 独立役員 | 同氏は、三菱鉛筆株式会社において、長年にわたり優れた経営手腕を発揮し、同社の持続的な成長と企業価値向上のために重要な役割を果たしてきました。2023年6月に当社取締役に就任して以来、取締役会では、その豊富な経験と高い見識に基づいた客観的かつ多角的な視点から、当社の経営全般についての非常に有用な発言・提言を随時行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。 また、指名委員会および報酬委員会の委員として、取締役選任プロセスの透明性および実効性向上に向けた議論、取締役報酬決定プロセスの検討に関する議論においても貢献しています。これらのことから、引き続き、当社の経営全般について助言と監督を行っていただくため、社外取締役に選任しています。 |
| 倉澤 佳子 | 独立役員 | 同氏は、株式会社小松製作所、一般財団法人国際開発機構および東京海上ホールディングス株式会社において、長年にわたりサステナビリティ関連の業務等に携わり、グローバルな視点から持続可能な成長に向けた企業戦略の立案や実行に貢献してきました。2025年6月に当社取締役に就任して以来、取締役会では、その豊富な経験と高い見識に基づいた客観的かつ多角的な視点から、当社の経営全般についての非常に有用な発言・提言を随時行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。 また、指名委員会および報酬委員会の委員として、取締役選任プロセスの透明性および実効性向上に向けた議論、取締役報酬決定プロセスの検討に関する議論においても貢献しています。これらのことから、引き続き、当社の経営全般について助言と監督を行っていただくため、社外取締役に選任しています。 |
| 坂下 智保 | 独立役員 | 同氏は、富士ソフト株式会社において、長年にわたり優れた経営手腕を発揮し、同社の持続的な成長と企業価値向上のために重要な役割を果たしてきました。 その豊富な経営経験とIT/ソフトビジネスに関する高い見識に基づいた客観的かつ多角的な視点は、当社の経営の監督機能の強化に資するものであり、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に貢献していただくことを期待しています。また、指名委員会および報酬委員会の委員として、取締役選任プロセスの透明性および実効性向上に向けた議論、取締役報酬決定プロセスの検討に関する議論においても貢献していただくことを期待しています。 これらのことから、当社の社外取締役としての職務を適切に遂行いただけるものと判断し、当社の経営全般について助言と監督を行っていただくため、社外取締役に選任しています。 |
| 阿部 博友 | 独立役員 | 同氏は、総合商社における豊富な海外勤務経験や、大学院における法律・経営分野に関する研究および教授職等の経験に基づく専門的見地から、当社の経営全般について活発に発言を行い、議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。 また、指名委員会の委員長及び報酬委員会の委員として、取締役選任プロセスの透明性及び実効性向上に向けた議論、取締役報酬決定プロセスの検討に関する議論においても貢献しています。さらに、監査等委員会の委員長として委員会運営を主導するとともに、内部統制・リスク管理・コンプライアンスに関する重要事項について、専門的知見に基づく助言や指摘を適宜行い、監査の実効性向上に大きく貢献しています。監査結果については取締役会においても積極的に意見を述べ、経営監督機能の強化に寄与しています。これらのことから、当社の社外取締役として公正中立な第三者的立場から当社の経営全般について監査・監督を行っていただけるものと判断し、監査等委員である社外取締役としています。 |
| 原 夏代 | 独立役員 | 同氏は、公認会計士および税理士としての財務・会計に関する専門的見地や豊富な監査経験および監査法人におけるDE&I推進、ガバナンス設計・運営ならびにグローバル経験等から、当社の経営全般について活発に発言を行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に貢献しています。また、報酬委員会の委員長および指名委員会の委員として、取締役選任プロセスの透明性および実効性向上に向けた議論、取締役報酬決定プロセスの検討に関する議論においても貢献しています。 さらに、監査等委員として、内部統制・リスク管理・コンプライアンスに関する重要事項について、専門的知見に基づく助言や指摘を適宜行い、監査の実効性向上に貢献しています。監査結果については、取締役会においても専門的見地から積極的に意見を述べています。 これらのことから、当社の社外取締役として公正中立な第三者的立場から当社の経営全般について監査・監督を行っていただけるものと判断し、監査等委員である社外取締役としています。 |
コーポレート・ガバナンス体制図
内部監査
内部監査部門は6名(内1名監査等委員会スタッフ)で構成されています。
同部門では、リスク状況等を踏まえて年間の監査計画を策定し、半期ごとに見直しを行っています。また、当該計画に基づき、グループ共通の基準等に沿って各組織の運営状況を監査しています。
監査結果については、適宜、社長、取締役および取締役会へ報告を行い、内部統制およびリスク管理体制の維持、強化に努めています。
また、内部監査部門は監査等委員会と日常的に意見・情報交換を行うほか、月次で定期会合を実施しています。内部監査部門は、監査等委員会に対して、内部監査計画の策定時および内部監査の実施後には監査項目に基づいた報告を行い、監査機能の実効性や効率性の向上に向けて相互に連携しています。
取締役会全体の実効性に関する分析・評価
当社は、取締役会に求められる役割の変化を認識する中、その実効性についての評価を継続して行ってきており、組織や運営等についてガバナンス強化に向けた見直しを実施しています。
2025年度においても、取締役会の役割・機能・運営等に関する改善点などについて、取締役(監査等委員を含む。)に対しアンケートを実施しました。
その結果、取締役会として監督機能を果たせているとの評価を確認することができました。
一方で、取締役会において迅速で的確な意思決定を行えるようにしつつ、本質的な課題や中長期的な戦略を深く議論していくことが必要であるとの意見があったほか、議論の一層の充実を図るべく、上程資料の論点明確化および更なる早期提供の推進が必要との意見や、内部監査部門による報告の充実化により、取締役会の監督機能強化を図ることが重要であるとの意見などがあり、今後この評価結果を踏まえ、更なる実効性の向上と継続的な改善に取り組んでいきます。
業績連動報酬等に関する事項
業績連動報酬としての賞与については、業績伸長、企業価値・株主価値向上、社会の持続的成長に向けた取り組み強化を図るための経営努力の結果を基礎に評価・決定しています。
具体的には、財務目標(評価指標は連結決算における営業利益・売上高・ROE)、非財務目標(サステナビリティ指標)の達成度、各指標の前事業年度実績との比較及び相対的なTSR(株主総利回り)を評価の上、決定しています。
非金銭報酬等の内容
非金銭報酬としての株式報酬については、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的とし、譲渡制限付株式報酬を導入しています。
この個人別付与株数は個人別の報酬年額の一定比率相当額を株価※で除した数としています。なお取締役退任まで譲渡制限を付しています。
※ 発行決議取締役会の前日終値
取締役の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬額は、2024年6月27日開催の第68回定時株主総会において、年額4億円以内(うち社外取締役分年額5千万円以内)(ただし、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない。)と決議しています。
当該定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の員数は、8名(うち社外取締役3名)です。
監査等委員である取締役の報酬額は、2019年6月27日開催の第63回定時株主総会において、年額7千万円以内と決議いただいています。
当該定時株主総会終結時点の監査等委員である取締役の員数は、3名です。
また、譲渡制限付株式報酬については、2019年6月27日開催の第63回定時株主総会において、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く。)に対して、上記取締役報酬額の枠内で年額1億円以内(普通株式総数は年80,000株以内)と決議いただいています。
当該定時株主総会終結時点の対象取締役の員数は、4名です。
取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針
① 取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の決定方法
取締役会は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針(以下、「決定方針」という。)の原案を作成するよう報酬委員会に諮問し、その答申内容を尊重して2021年3月25日開催の取締役会において決定方針を決議しました。
② 決定方針の内容の概要
取締役(監査等委員である取締役を除く、以下同じ。)の報酬は、持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能させるべく、以下の2点を基本方針としています。
- 外部人材の登用を見据えた市場競争力のある報酬水準であること
- 健全な企業家精神の発揮に資するインセンティブとなること
報酬水準は、市場ベンチマークを参照したうえで、職務ごとの役割期待に応じて設定しています。
社外取締役以外の取締役の報酬は、固定報酬と業績連動報酬である賞与および株式報酬にて構成し、社外取締役の報酬については、その職務に鑑み固定報酬のみとしています。
報酬の構成割合は、業績連動報酬をより重視し、代表取締役社長については固定報酬40%・業績連動報酬60%、取締役については固定報酬50%・業績連動報酬50%としています。(業績連動報酬の内訳は、代表取締役社長(賞与30%(財務・非財務指標連動20%・TSR連動10%)・株式報酬30%)、取締役(賞与30%(財務・非財務指標連動20%・TSR連動10%)・株式報酬20%)。ただし、個別の役割により比率調整をする場合があります。
報酬の支払時期は、毎年7月~翌6月を報酬年額の支給対象期間とし固定報酬は月額を毎月支給します。賞与は12月および6月に支給し、株式報酬は7月に一括付与とします。
③ 当事業年度に係る取締役会の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
個人別の報酬決定にあたり、報酬委員会の答申に基づき報酬委員会委員である取締役と協議して決定し、報酬委員会の委員長に報告しているため、取締役会も決定方針に沿うものであると判断しています。
取締役の個人別の報酬等の決定に係る委任に関する事項
社外取締役を委員長とする報酬委員会は、取締役の報酬について、取締役会の諮問に応じ報酬制度及び報酬水準等を審議し、取締役会に答申しております。
取締役会は報酬委員会の答申に基づき、株主総会で決議された報酬枠内かつ報酬の決定方針に則り個人別の報酬を決定する旨を、取締役会長樫尾和宏氏及び代表取締役社長高野晋氏に委任しております。
取締役会長及び代表取締役社長は、経営の監督と執行の双方の視点に基づき、報酬委員会委員である取締役と協議の上、報酬委員会の答申に基づき個人別の報酬を決定し、報酬委員会の委員長に報告しております。
個人別の報酬決定を取締役会長及び代表取締役社長に委任する理由は、当社全体の業績等を俯瞰しつつ各取締役の担当部門の評価を行うには取締役会長及び代表取締役社長が最も適しているからであります。
2025年度の報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 報酬等の種類別の総額 | 対象となる役員の員数 | |
|---|---|---|---|---|
取締役 | 173百万円 | 固定報酬 | 83百万円 | 6名 |
| 業績連動報酬 | 89百万円 | |||
| 上記のうち、非金銭報酬等 | 35百万円 | |||
| 監査等委員(社外取締役を除く) | 15百万円 | 固定報酬 | 15百万円 | 1名 |
| 社外役員 | 50百万円 | 固定報酬 | 50百万円 | 7名 |
(注)1.記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しています。
2.取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。
3.上記には、2025年6月27日開催の第69回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役(監査等委員を除く)5名(うち社外取締役2名)、取締役(監査等委員)1名(うち社外取締役1名)を含んでいます。
買収防衛策
買収防衛策は導入していません。
株主との対話
当社は、積極的なコミュニケーションを通じて、株主・投資家の皆様との長期的な信頼関係を構築することが重要であると認識しており、代表取締役社長CEOの指揮のもと、IR担当執行役員がIR活動を担当しています。
社内体制としては、株主との対話の重要性に関する共通認識をもとに、関係部門間のネットワークにおいて必要な情報の収集、蓄積等を行い、連携して対応しています。対話にあたっては、テーマ・内容に応じて、必要に応じ、担当の取締役・執行役員が対応しています。対話において把握された株主からの意見等については、必要に応じて取締役会で報告するほか、経営会議等を通じて情報共有し、企業価値向上施策に反映しています。
対話におけるインサイダー情報の管理としては、未公表の重要事実の取り扱いに関する規則を定め、厳格に運用しています。実質的な対応として、面談は複数名で実施しています。
個別面談以外の対話の手段として、機関投資家や証券アナリストの方々に向けた決算説明会を四半期ごとに開催し、代表取締役社長CEOまたはIR担当の執行役員が、決算の概要や今後の見通しについて説明を行っています。また、当社へのご理解を深めていただけるよう、Webサイトに各種IR情報を掲載するとともに、株主の皆様からのお問い合わせ窓口を設けるなど、コミュニケーションの充実に努めています。
内部統制システムの整備
当社及びグループ会社は、『創造貢献』の経営理念に基づき、「カシオ創造憲章」、「カシオ行動指針」、「カシオビジネスコンダクトガイドライン」を定め、以下のとおり、業務の適正を確保するための体制を整備しています。
1. 当社及びグループ会社における取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
a. 取締役会は、法令、定款及び取締役会規則に基づき、法定事項並びに当社及びグループ会社の経営に関する重要事項を決定するとともに取締役の職務執行を監督することにより、法令、定款に反する行為を未然に防止する。
b. 職務の遂行に係る各種法令を遵守するべく、必要に応じて方針・規程・規則等の文書類を整備し、内部統制委員会を始めとする各種委員会での審議・検討を経て、ルールの周知・徹底を図る。
c. 法令違反行為等に関する問題を相談又は通報する窓口として「公益通報ホットライン」を社内外に設置し、整備・運用を図る。通報者に対しては不利益のないことを確保する。
d. 市民社会秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力と一切関わりを持たず、不当要求に対しては組織全体として毅然とした対応をとる。
e. 上記ル-ルの妥当性と運用の適切性について内部監査等、継続的な見直しによる改善を行い、不祥事の未然防止を図る。
2. 当社及びグループ会社における取締役及び使用人の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役及び使用人の職務執行に係る情報は「文書管理規程」、その他の規則に基づき、各担当部門が保存及び管理する。
3. 当社及びグループ会社における損失の危険の管理に関する規程その他の体制
a. 経営に重大な影響を及ぼすリスクについては、「リスク管理規程」に基づき、内部統制委員会の下で関連部門と事務局が一体となって推進する体制を確立する。
b. 製品安全リスクについては、製品の安全に対するお客様の信頼に応えることが経営上の重要な課題であるとの認識のもと「製品安全に関する基本方針」を定め、推進体制を構築する。
4. 当社及びグループ会社における取締役及び使用人の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
a. 当社及びグループ会社の経営上の重要案件は、取締役会で審議・決定する仕組みをとり、原則として毎月1回以上開催することにより経営の意思決定を合理的かつ迅速に行う。
b. 業務執行上の重要事項については、当社の執行役員及び取締役(監査等委員を含む。)が出席する経営会議で審議・決定し、グループ横断的な調整や対策がスムーズに実施できる仕組みをとる。
c. 執行手続の詳細については、「業務執行決裁権限規程」、「グループ会社決裁権限規程」に定める。
d. グループ会社は、連結ベースの経営計画、グループ会社決裁権限規程、各種グループ基本方針等に基づき、職務執行体制を構築する。
5. 当社及びグループ会社における業務の適正を確保するための体制
a. 業務の適正を確保するために「カシオ創造憲章」、「カシオ行動指針」、「カシオビジネスコンダクトガイドライン」を基礎として、諸規程を定める。
b. 当社は、グループ会社担当役員制度によりグループ会社ごとに当社の取締役あるいは執行役員を担当に割り当て、「グループ会社決裁権限規程」に従い、当社への決裁・報告制度によるグループ会社経営の管理を行い必要に応じてモニタリングを行う。
c. 財務報告の適正性及び信頼性を確保すべく推進体制を構築し、業務フロー及び財務報告に係る内部統制を点検の上、文書化し、評価、改善を行う。
6. 当社監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する体制と当該使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性に関する事項
a. 監査等委員会の職務を補助すべき使用人を任命する。
b. 監査等委員会を補助すべき使用人の任命、異動、評価、懲戒に関する事項は、監査等委員会の事前同意を必要とする。
7. 当社の取締役及び使用人並びにグループ会社の取締役、監査役及び使用人が当社の監査等委員会に報告をするための体制その他監査等委員会への報告に関する体制と監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
a. 当社の取締役及び使用人は、当社又はグループ会社に著しい影響を及ぼすおそれのある事実を発見したときや法令又は定款に違反する事実その他不正な業務の執行が行われた事実があるときは、遅滞なく当社監査等委員会に報告する。
b. グループ会社の取締役、監査役及び使用人は、当社又はグループ会社に著しい影響を及ぼすおそれのある事実を発見したときや法令又は定款に違反する事実その他不正な業務の執行が行われた事実があるときは、当社のグループ会社担当役員に遅滞なく報告し、当該担当役員は遅滞なく当社監査等委員会に報告する。
c. グループ会社の取締役、監査役及び使用人は、当社からの経営管理・経営指導内容が法令に違反し、その他、コンプライアンス上問題があると認めた場合には、当社監査等委員会に報告する。
d. 当社の取締役及び使用人並びにグループ会社の取締役、監査役及び使用人は、当社監査等委員会の要請に応じて必要な報告及び情報の提供を行う。
e. 当社内部監査部門は当社及びグループ会社の監査結果を定期的に当社監査等委員会に報告する。
f. 公益通報ホットライン事務局は通報状況・処理状況を当社監査等委員会に報告する。
g. 当社監査等委員会へ報告をした者に対しては不利益のないことを確保する。
h. 当社監査等委員会が当社に対して職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還等を請求したときは速やかに処理する。
i. 当社監査等委員は、当社内の重要な会議に出席できる。
j. 当社及びグループ会社の重要な稟議書は決裁終了後、当社監査等委員会に報告する。
ステークホルダーエンゲージメント
取締役の個人別の報酬等の決定に係る委任に関する事項について当社では、自社の活動が、環境や社会にどのような影響を与えているのか、どのような貢献ができるのかを理解・把握し、対策を実行するために、ステークホルダーとの対話を重視しています。
サステナビリティを推進することで社会からの信頼を得るためには、取り組みが独りよがりにならないことが重要です。当社の取り組みについて理解・共感していただくためには、ステークホルダーは何を求めているのかに耳を傾け、積極的にコミュニケーションをとることが大切です。また、コミュニケーションは、どちらかからの一方通行ではなく、双方向で行い、互いの利益、社会の利益につなげるために解決すべき課題を知ることが重要です。ステークホルダーとの積極的な対話の機会を設けることで、カシオには何が期待されているのかを知り、既存の活動の評価や今後の活動の計画に役立てています。
| 主なステークホルダー | カシオグループの主な責任 | 対話の主な機会・情報開示 |
|---|---|---|
| お客様 | 魅力的で安全・安心な製品の提供 製品の安定供給 製品についての適切な情報提供 お客様満足の向上 お客様への迅速で的確なサポート お客様情報の適切な管理 | 日常の営業活動 お客様相談センターの設置 お客様満足度調査 カシオオフィシャルホームページ、ソーシャルメディア展示会、イベント |
| お取引先 | 公平・公正な取引 サステナビリティ遂行への協力要請・支援 | 日常の調達活動 ベンダー会議の開催 サステナビリティアンケート お取引先からの通報窓口 |
| 株主・投資家 | 適時・適切な情報開示 適切な利益還元 | 株主総会 経営説明会 株主・投資家向けホームページ 統合報告書 事業報告書(株主通信) ESG 評価機関からのアンケートへの対応 |
| 従業員 | 人権の尊重 多様性の確保 ワークライフバランスの促進 人材の登用と活用 公正な評価・処遇 労働安全衛生と健康保持・増進 | 社内イントラネット、社内報 労使協議会 安全衛生委員会 キャリアチャレンジ制度 社内通報窓口 |
| 地域社会 | 地域の文化の尊重・保護 地域社会への貢献活動 事業所における事故、災害の防止 事業所周辺地域での災害時支援 | 工場・事業所見学 出前授業 インターンシップ 従業員によるボランティア活動、地域イベントへの参加 |
| 地球環境 | 製品開発における環境配慮 生産活動における環境への貢献 環境法規制の遵守 生物多様性保全 | ― |
| NGO/NPO | 環境、人権、生物多様性への配慮 地域社会、文化活動への支援 | アンケート調査への対応 意見交換会(ダイアログ) NGO/NPO と協業した社会貢献プログラムの実施 |