労働安全衛生

考え方

社会的背景

近年、過重労働による健康障害やメンタルヘルス不調が社会的に問題視されている状況の中で、従業員の心身の健康の保持増進は重要な取り組みと認識しています。

関連するSDGsの画像です。

カシオグループにおけるリスクと機会

従業員一人ひとりが健康で安全に働くことができなければ、能力を最大限に発揮することはできません。労働安全衛生法をはじめとする各種法律や就業規則に基づき、「従業員の健康保持・増進」と「労働災害の防止・再発防止」の実現を図るため、全ての従業員が安心して働ける職場づくりをグループ全体で推進しています。海外グループ会社においても、当該国の法規制を遵守し、同様に対策を行っています。

方針

カシオグループ倫理行動規範の第4項では、健康を保持・増進する取り組みに積極的に参画することを掲げています。グループ全体で社員の健康を推進します。

「カシオグループ 健康保持・増進に関する基本方針」

私たちは、健康を保持・増進するための取り組みに積極的に参画します。
また、自分自身の健康だけでなく、周囲の健康にも配慮します。

マネジメントアプローチ

体制

安全衛生・健康管理体制

会社の担当役員が健保の理事長を兼任することで健保と会社の連携がスムーズなものとなり、健保と会社が一体となって、従業員の安全衛生および健康管理を推進しています。
各事業場に設置された「安全衛生委員会」は、会社側と組合側から選出された半々の人数の委員によって構成され、社員の安全衛生に関わる以下の事項を毎月1回審議しています。

  1. 従業員の危険、健康障害の防止等 に関する基本となるべき対策に関する事
  2. 従業員の健康の保持増進を図るために、基本となるべき対策に関する事
  3. 労働災害の原因及び再発防止対策に関する事
  4. 全3号に掲げるもののほか、従業員の健康障害の防止及び健康保持増進に関する重要事象(労働安全衛生法第22条)に関する事
安全衛生・健康管理体制の画像です。

マテリアリティのKPIと実績

評価 ◎:すべての目標達成、○:目標をおおむね達成、△:成果より課題が残る、×:進捗なし

2017年度の目標とKPI

2017年度実績

評価

2018年度の目標とKPI

早めの予約督促実施などにより、定期健診結果の
ハイリスク者の事後措置実施率(80%以上)目標
  • 事後措置実施率 46%
  • 健康な従業員、健診結果改善者、有所見者の再検査実施者にポイント付与し、ポイント分に相応する健康関連商品を提供する健康増進報奨制度の実施

定期健診の事後措置実施率80%以上
  • 未受診者への受診勧奨強化
  • 健康な従業員、健診結果改善者、有所見者の再検査実施者にポイント付与し、ポイント分に相応する健康関連商品を提供する健康増進報奨制度の実施
ストレスマネジメント
  • メンタル不全率の実態把握
  • 新入社員・役職者向けEラーニングの実施
  • 役職者向けストレスマネジメントセミナーの実施
  • 若手向け仕事術レベルアップ研修(セルフマネジメント含む)
  • 連結でのメンタル不全率の把握(年度末)
  • 新入社員(中途入社者含む)、役職者向けEラーニングの実施(7、12月に実施)
  • 若手向け仕事術レベルアップ研修(セルフマネジメント含む)(6月)
※役職者向けストレスマネジメントセミナーについては、マネジャー向け研修に統合のため未実施

ストレスマネジメント
  • メンタル不全率の実態把握(ストレスチェック結果と合わせて分析)
  • 新入社員・役職者向けEラーニングの実施
  • 若手向け仕事術レベルアップ研修(セルフマネジメント含む)
ストレスチェックの実施
  • 高ストレス率の把握
  • 健康リスク率部門別の把握
  • 高ストレス者で希望者に産業医面談の実施
  • 職場分析とフィードバックの実施
  • 高ストレス率の把握(11月)
  • 希望者への産業医面談の実施(11月~2月)
  • 健康リスク率部門別の把握(3月)
  • 職場分析とフィードバックの実施(3月)

ストレスチェックの実施
  • 高ストレス率の把握
  • 高ストレス者及び希望者に産業医面談の実施
  • 健康リスク率の部門別の把握
  • 職場分析とフィードバックの実施
  • ストレスチェックを活用した職場改善の実施

活動実績

定期健康診断

定期健康診断は法定項目にとどまらず、社員の健康保持、習慣病予防のための項目を多数追加して実施し、受診率も毎年ほぼ100%となっています。2015年度から定期健診では、健診車を高精度レントゲンが可能なデジタル健診車に変更し、35歳以上の従業員は健診車から病院での受診に変更し、胃部検診は高精度レントゲンと内視鏡の選択制にしました。さらに40歳以上の従業員の希望者は人間ドックを受診できるよう拡充しました(人間ドックは一部自己負担あり)。事後措置についてもルールを統一化し、有所見者の事後措置実施率の向上を図っています。2016年度からは従業員一人ひとりの健康意識を啓発・促進することを目的に、予め定めた目標の達成者に対してポイントを付与する健康増進報奨制度を導入しています。ポイントは健康関連商品と交換することができます。また、海外赴任者に対しても年1回の定期健康診断を義務付け、結果に基づいて産業医による指導が行われています。

生活習慣病対策への取り組み

減塩メニューの写真です。
減塩メニュー

生活習慣病予防について、カシオ健保とともに「運動」「食生活」に焦点をあてた取り組みを進めています。特定保健指導対象者に対して、自身の生活習慣を振り返ってもらい、運動の目標・食事の目標を設定することで生活習慣の改善を支援しています。社員食堂では、カロリー・栄養バランスを考慮した「ヘルシーメニュー」を随時提供しています。
また、昼休み時間を有効活用してリフレッシュすることをコンセプトとした「健康フェア」を実施しています。健康情報の提供、自分の身体を知ってもらうためのイベントなどを実施し、健康や食に関心を持ってもらうことにより、社員の健康意識の向上に努めています。

禁煙への取り組み

カシオでは、禁煙に対する取り組みを全世界で進めています。国内グループ会社にて、全社敷地内を禁煙としており、就業時間中は社内外を問わず禁煙としています。禁煙に対する具体的な取り組み方法については、カシオ健保からWebにて情報提供しています。

感染症対策への取り組み

従業員の健康への取り組みとして、感染症の予防に努めています。インフルエンザやノロウイルスに対する情報提供や、社内掲示にて予防の普及啓発や注意喚起をしています。また、海外出張者に関わるような海外に関する感染症の流行情報については、外務省等の発信する情報の収集を行い、対象国の赴任者に対して周知・注意喚起しています。海外勤務が決まった従業員には事前に行われる赴任ガイダンスにて、予防ワクチン接種、現地での感染症(デング熱やマラリア、肝炎等)に関する情報提供を行い、予防対策に努めています。

過重労働対策への取り組み

従業員の健康管理および36協定遵守のため、毎月、全従業員の個人別時間外実績と部門別の時間外実績の管理を行っています。また、長時間労働による疲労の蓄積からの健康障害を防止し、労働時間を適正にするため、80時間以上/月の時間外労働を行った全ての従業員(管理職含む)に対して産業医との面談の実施を義務付けており、健康状態の確認・助言・指導を行っています。労働に起因する健康障害を未然に防ぎ、労働時間の適正化を会社として取り組んでいます。

メンタルヘルス対策への取り組み

社員のメンタル面の健康をサポートするために、2015年12月に施行されたストレスチェック制度以外に、従来より継続的にメンタルヘルスに関する研修やサポート体系の整備を行っています。
カシオ計算機の全社員を対象として「e-ラーニング研修」を実施し、「心の健康」への意識向上を図っています。特に若年層のメンタル不全率の低減を目的に、入社2年目社員にはストレスマネジメント研修を導入し、メンタルヘルスに加え、上司や同僚との関わり方やコミュニケーション能力向上に関する講義や演習を行っています。管理職層向けには、「e-ラーニング研修」の実施や、管理職向けのマニュアルを整備し、組織におけるストレスマネジメントの重要性について共有を図っています。また、常時相談が出来るように、社内ではメンタル専門医、社外での相談窓口として「心と暮らしのホットライン」を導入しています。社外の相談窓口は、社員の家族も相談できる体制を整えています。また、休業者への支援強化のため、ご本人、ご家族にもお読みいただける「メンタルヘルスのしおり」を配布し、休業の流れ、手続き等把握しやすくしています。今後も国内のグループ会社にも同様のサポート体制を整備し、社員がいきいきと働けるよう、支援しています。

「健康経営優良法人2018」大規模法人部門(ホワイト500)に認定

「健康経営優良法人2018」大規模法人部門(ホワイト500)に認定の画像です。

カシオ計算機は、従業員の健康維持をサポートできるよう個々の施策の充実に努めてきた取り組みが評価され、経済産業省と日本健康会議が主催する「健康経営優良法人2018」大規模法人部門(ホワイト500)に認定されました。健康経営優良法人制度は、健康課題や健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度で、優良な健康経営を実践する企業として、社会を牽引してほしいという期待も込められています。今後も引き続き、従業員一人ひとりが活き活きと働き、最大限のパフォーマンスを発揮できる職場環境づくりを会社・産業医・健保・労働組合と協力して推進していきます。

労働災害の防止

本社防災の写真です。
本社防災

カシオは、「労働災害ゼロ」の実現に向けて、各職場で無事故・無災害を目指した安全活動を展開しています。各事業所・グループ会社においても、消防訓練・防災訓練を実施し、緊急の事態に備えています。

過去5年間の労働災害(カシオ計算機)

労働災害度数率※1 労働災害強度率※2 死亡者数
カシオ 製造業 カシオ 製造業 カシオ
2013年(H25.1~H25.12) 0.4 0.94 0 0.1 0
2014年(H26.1~H26.12) 0.79 1.06 0.01 0.09 0
2015年(H27.1~H27.12) 0 1.06 0 0.06 0
2016年(H28.1~H28.12) 0.39 1.15 0 0.07 0
2017年(H29.1~H29.12) 0 1.02 0 0.08 0
  • ※1100万延実労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を表す。
  • ※21,000延実労働時間当たりの労働損失日数で、災害の重さの程度を表す。
  • ここでいう労働災害とは、労働者が業務遂行中に業務に起因して受けた負傷または疾病(休業1日以上)および死亡をいう。

男女別・部門別労災発生件数(カシオ計算機)

男女別件数 発生部門別件数
男性 女性 合計 うち休業者数 本社 開発部門 営業所
2013年 7 0 7 2 0 3 4
2014年 10 4 14 4 4 4 6
2015年 5 5 10 0 0 0 10
2016年 6 8 14 2 0 2 12
2017年 3 10 13 0 2 1 10

従業員による救命活動への取り組み

表彰事例の写真です。
表彰事例

心停止時の心肺蘇生を行う医療機器「AED(自動体外式除細動器)」を全国の事業所に配備しています。さらに万一の場合に備えて「救命講習」を実施し、従業員による救命活動への取り組みを支援しています。
これまで、心臓発作が発生した方への救命の為AEDを利用する機会がありましたが、いずれも後遺症もなく復帰いただいています。