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サステナビリティマネジメント

社外からの評価 ~「カシオ サステナビリティレポート2021」に対する第三者意見~

当意見は、本報告書の記載内容、および同社の生産資材、人事、環境、CSRの各担当者へのヒアリングに基づいて執筆しています。
同社のCSRへの取り組みは、環境負荷削減や生産資材調達を中心にマネジメント・サイクルに基づいて進められており、今後はトップ・マネジメント層や人事部門を含む全社を挙げた取り組みに拡がることが期待される段階と言えます。

│高く評価すべき点

  • 資材調達先のCSRへの取り組みについて、環境負荷削減や働く人々の人権への配慮・対応などへの取り組み状況を5段階でたずねる形式に改定した「サプライチェーンCSR推進チェックシート」について、国内および中国・タイの455社中454社から回答を受け、集計結果に基づきフィードバックしたこと。特に、アンケートの回答選択肢の段階設定の改定は、業界のデファクト・スタンダードとなる水準であり、高く評価します。今後は、GHG排出量削減や人権に関する回答の精度を高められるよう設問を改善するとともに、具体的な事例の共有や電力供給事業者の紹介など、取引先のCSRへの取り組みの水準が効果的に高まるよう進化することを期待します。
  • 人権の尊重について、「人権尊重に関する基本方針」と独自の「人権チェックツール」を制定し、グループ各社の人権課題チェックへの回答の集計結果に基づくフィードバックを継続していること、公益通報制度を取引先にも拡大し、利用件数を開示していること。今後は、欧州を中心とした取り組みの拡充の要請に備えるために、サステナビリティ委員会をはじめとする経営幹部層のコミットメントのもとに人権デューディリジェンスの実施体制を整備するとともに、管理職層の業務評価基準に組み込むなど、日常のマネジメントにおける推進体制が整備されることを、引き続き強く期待します。

│取り組みの進捗を評価しつつ、さらなる努力を求めたい点

  • 全社的なCSR推進体制について、マテリアリティの高い項目とKPIを設定して進捗管理されていることを評価しつつ、今後は、サステナビリティ委員会の議事内容を人権や温室効果ガス排出量削減を中心に拡充するとともに、近未来への価値創出を促し、サステナビリティリーダーによる現場レベルでの取り組みを促すためにも、経営層からのメッセージを多言語に翻訳して世界各国の現場に伝え、多様な現場で働く従業員が、本社や各国の拠点での動向を早期に、かつ深く理解する機会が増えることに、引き続き強く期待します。
  • 中長期的な環境経営方針環境マネジメントの推進体制について、GHG排出量の長期目標を改定して30年度までに18年度比で38%減、50年度までに排出ゼロに、またSCOPE3についても30年度までに30%減とし、SBT、RE100、TCFD加盟にもとづく取り組みを進めていること、カートリッジの使い捨てを回避したラベルライターLatecoが開発・販売されていることを評価しつつ、今後は、製品ライフサイクルを俯瞰して、顧客の使用段階の負荷が小さいことから、資材調達先における温室効果ガス排出削減の取り組みを、事例の共有や、同業他社との連携を通じて促すことを期待します。
  • 生物多様性の保全について、ウォッチ製品においてNGOとの協働モデルが増えつつあること、感染症拡大予防を施しつつ、国内の主要拠点で調査にもとづく保全活動や、NGOとの連携が拡がりつつあることを評価しつつ、今後も、国内外の地域の自然や生物多様性保全に結び付くモデルの拡充や、河川・海洋生態系への影響が大きいプラスティックごみ問題や、持続可能性に配慮された紙の調達への取り組みの進展に、強く期待します。
  • 働き続けやすさの向上について、育児休業取得後の従業員の復職率が100%、育児・介護・看護のための休暇・休職・短時間勤務制度の利用者がカシオ計算機(株)従業員の6.57%に達していること、定期健診受診により健康リスクが判明した従業員の事後措置対応率が改善したこと、介護コンシェルジュデスクが設置されていることを評価しつつ、今後は、生活習慣病や喫煙、メンタルヘルスに関する施策についても、KPIを設定して従業員や職場と進捗を共有しながら取り組みが進むこと、また、COVID-19対策として結果的に進んだ多様な働き方が生産性の向上や価値創出に結び付くよう、分析やマネジメントの在り方の進化への働きかけを期待します。

│一層の努力が求められる点

  • グループ全体の人的多様性の向上と活用について、最高人材責任者(CHRO)が任命されたことを評価しつつ、方針・目標・計画が設けられておらず、グローバル人事会議も開催されていないこと、KPIも「守り」の指標のみにとどまっていることを引き続き強く憂慮します。今後は、2030年代を視野に、部門・法人の枠を超えたグローバルな人的ポートフォリオの想定を早急に具体化し、世界各地で採用された人々の育成・交流・評価を統合的に推進する体制や各国のナショナルスタッフを含む人材データベースの拡充など、人的な多様性を積極的に活用できる戦略と体制の整備が進むことを、引き続き強く期待します。
  • 障がいを持つ従業員の雇用について、法定雇用率を、昨年度もわずかながら下回ったことを憂慮します。今後は、四半期ごとの定期面談の実施とともに、障碍の種別や職種などに基づくコミュニティづくりを進め、働き続けやすさの向上が促されることに、引き続き強く期待します。
  • 本報告書の記述内容として、環境負荷削減に関するデータについては、グループ会社を含む国内外の主要拠点の詳細を紹介していることを評価しつつ、環境以外、特にガバナンスおよび人事関連の非財務項目について、制度の説明にとどまらず、グループ各社を含む取り組みやデータを積極的に紹介し、総合的な報告書としての精度を高めることを、引き続き強く求めます。

IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]

代表者

IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 川北 秀人

IIHOE:「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に1994年に設立されたNPO。主な活動は市民団体・社会事業家のマネジメント支援だが、大手企業のCSR支援も多く手がける。

IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] (日本語のみ)

ESGインデックスへの組み入れ

│FTSE4Good Index

「FTSE4Good Index」は、ロンドン証券取引所グループが出資するインデックスやデータの提供サービス会社であるFTSE Russell社が、社会、環境、ガバナンスの側面から企業の持続可能性を評価する指標です。カシオ計算機は、2016年6月から組み入れられています。

│MSCI ESG Leaders Indexes

「MSCI ESG Leaders Indexes」は、MSCI (Morgan Stanley Capital Investment) 社が開発した、ESG(環境・社会・ガバナンス)に優れた企業から構成されるインデックスです。カシオ計算機は、2010年10月より継続して組み入れられています。

※ カシオ計算機株式会社のMSCI指数への組み入れ、およびMSCIのロゴ、商標、サービスマークまたは指数名の使用は、MSCIまたはその関係者によるカシオ計算機株式会社の後援、推薦またはプロモーションではありません。MSCI指数はMSCIの独占的財産です。MSCI指数の名前およびロゴはMSCIまたはその関係会社の商標またはサービスマークです。

│SOMPOサステナビリティ・インデックス

カシオ計算機は、SOMPOアセットマネジメント株式会社が独自に設定する「SOMPOサステナビリティ・インデックス」の構成銘柄に2017年6月から組み入れられています。2012年8月より運用を開始した「SOMPOサステナブル運用」は、ESG(環境、社会、ガバナンス)の評価が高い企業に幅広く投資する、年金基金・機関投資家向けの責任投資プロダクトで、調査会社によるESG評価を重視して投資銘柄を選定したうえで、独自のアクティブ・インデックス「SOMPOサステナビリティ・インデックス」に基づいて保有ウェイトを決定する運用手法です。

また、カシオは年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2017年7月に選定したESG(環境・社会・ガバナンス)指数のうち、以下3つの構成銘柄に採用されています。

│FTSE Blossom Japan Index

FTSE Russel社が開発したESG対応に優れた企業のパフォーマンスを反映するインデックスで、ESGに関する多様な基準を満たしている企業で構成されています。

FTSE Russell (FTSE International Limited と Frank Russell Companyの登録商標)はここにカシオ計算機が第三者調査の結果、FTSE Blossom Japan Index組み入れの要件を満たし、本インデックスの構成銘柄となったことを証します。FTSE Blossom Japan IndexはグローバルなインデックスプロバイダーであるFTSE Russellが作成し、環境、社会、ガバナンス(ESG)について優れた対応を行っている日本企業のパフォーマンスを測定するために設計されたものです。FTSE Blossom Japan Indexはサステナブル投資のファンドや他の金融商品の作成・評価に広く利用されます。

│MSCI 日本株女性活躍指数

MSCI社による指数で、日本株の時価総額上位500銘柄から、各業種の中で性別多様性に優れた企業を選定して構築されています。

※ カシオ計算機株式会社のMSCI指数への組み入れ、およびMSCIのロゴ、商標、サービスマークまたは指数名の使用は、MSCIまたはその関係者によるカシオ計算機株式会社の後援、推薦またはプロモーションではありません。MSCI指数はMSCIの独占的財産です。MSCI指数の名前およびロゴはMSCIまたはその関係会社の商標またはサービスマークです。

│S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数

Trucostによる炭素排出量データをもとに世界最大級の独立系指数会社であるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが、TOPIXをユニバースとし、環境情報の開示状況、炭素効率性(売上高当たり炭素排出量)の水準に着目して、構成銘柄のウエイトを決定する指数です。

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