製品での取り組み
製品での取り組み
考え方・方針
カシオでは、製品の開発・設計段階から、お客様のご使用、ご使用後の廃棄や再資源化に至るまで、製品ライフサイクル全体の視点で、環境負荷に配慮した製品の開発を推進しています。
1993年より独自の製品評価を開始し、新製品の環境への影響を評価し、一定の基準を満たした製品を「カシオグリーン製品」と認定する取り組みを開始し、多くの環境配慮型製品を生み出してきました。
2009年からは、より高い評価基準にもとづく「カシオグリーンスター製品」を認定する取り組みを開始。さらに2016年には、さらに高い評価基準にもとづいた「カシオスーパーグリーンスター製品」を認定する取り組みも開始し、環境負荷配慮型製品の開発を推進しています。
| カシオグリーンスター製品/カシオスーパーグリーンスター製品 製品環境アセスメント評価項目 |
|||
|---|---|---|---|
| 1 | 再資源化の促進 | 7 | 電池の再資源化 |
| 2 | リサイクル設計 | 8 | 電池リサイクル表示 |
| 3 | 単一素材への分解 | 9 | 法規制準拠 |
| 4 | 再資源化向上 | 10 | 単一分別・分離 |
| 5 | 省エネ化 | 11 | 梱包材の使用規制 |
| 6 | 化学物質の使用規制 | 12 | 自然環境保護 |
また製品ごとにもさまざまな環境負荷に配慮した取り組みを進めており、資源循環型社会の実現に向けた効果が期待されています。
目標と実績
2025年度までに、「カシオグリーンスター製品」および「カシオスーパーグリーンスター製品」の売上比率90%を目指す目標を設定しています。また、この目標の達成に向けて、年度ごとの目標を設定し、進捗を確認しています。
2024年度は、年度目標を達成する事が出来ませんでした。カシオグリーンスター製品売上比率は、事業ごとに大きく異なります。2024年度実績は主に、事業単位では比較的カシオグリーンスター製品売上比率の高かった電子辞書の新規開発終了、電子レジスターの販売終了、ハンディターミナルの新規開発および販売停止、といった当社事業戦略上の変化を背景としたものと見られます。
製品素材の取り組み
バイオマスプラスチックを採用したPRO TREK/G-SHOCK
2022年より、ケース/バンド/裏蓋にトウゴマの種またはトウモロコシから抽出した成分を使用したPRO TREK/G-SHOCKシリーズの販売を開始。
製品パッケージの取り組み
電卓製品パッケージでの取り組み
電卓製品では、紙製パッケージの導入により、プラスチックパッケージの削減を進めています。
従来のプラスチック製パッケージでは梱包外から製品の視認が可能であったのに対し、製品が見えない紙製パッケージでは、ユーザー誤認がないよう製品画像や商品名/分類を大きく記載するなどデザイン面で配慮をしています。また、パッケージ体積を最大限小型化する事により、輸送効率の向上にも配慮しています。
従来のプラスチックパッケージの例
透明プラスチックにより、製品の確認が可能
紙製パッケージの例
パッケージデザインによって製品の視認性を高めている
紙製パッケージは、もともと導入されていた新興地域に続き、2020年に欧州地域での導入を開始し、北米地域や中国地域、 日本地域へと導入を拡大しました。電卓製品出荷量をもとにパッケージに使用されたプラスチック材を算定したところ、 2024年度は、2018年度基準で約390 t減少しました。
時計製品パッケージでの取り組み
時計(ウオッチ)製品では、製品パッケージを、主原料にリサイクルペーパーを使用したものや、再生プラスチックを使用したものに変更する取り組みを、製品群ごとに進めています。詳細および製品情報は、こちらをご覧ください。
Casio Collection(一般時計)での取り組み
2021年より取り組みを開始。主原料にリサイクルペーパーを使用したパッケージに変更し、プラスチック使用量を従来比約82%削減(当社比)しました。
紙製パッケージの例
PRO TREKシリーズでの取り組み
リサイクルペーパーを使ったパッケージを採用すると共に、植物由来の材料から作られ、従来の石油溶剤ベースのインキと比較して揮発性有機化合物の発生が少ないベジタブルインクを採用しています。
MY G-SHOCKでの取り組み
お客様がパーツを選択してオリジナルのウオッチ製品をカスタマイズする事が出来るMY G-SHOCKでは、外箱にプラスチックレスの紙素材パッケージを採用し、製品はパルプモールド成形した専用ケースに収納されています。
G-SHOCK 誕生40周年記念モデル「Adventurer‘s Stone」シリーズでの取り組み
G-SHOCK 40周年記念モデルであり鉱石をイメージした同シリーズでは、パルプモールド成形した紙素材パッケージを採用。また外箱の印刷にはベジタブルインクを採用しています。
G-SHOCK FROGMAN 発売30周年記念モデルでの取り組み
製品にバイオマスプラスチック素材を採用すると共に、パッケージに紙の積層ボードを使った専用パッケージを採用しています。
G-SHOCK 誕生40周年記念モデル「Flare Red」での取り組み
G-SHOCK40周年記念モデル『Flare Red MTG-B3000FR/GWG-2040FR』のパッケージには再生材100%のプラスチックを使った内箱を採用。 外箱にリサイクルペーパーを採用し、印刷には従来の石油溶剤ベースのインキと比較して揮発性有機化合物の発生が少ないベジタブルインクを採用しています。
製品使用に関する取り組み
時計製品はモデルごとに、カシオ独自のソーラー駆動システムに対応し、電池の消耗を抑えます。
タフソーラー
蛍光灯の光でも発電するソーラーパネルと、内蔵の二次電池との組み合わせによる充電システム。暗所に一定時間放置すると自動的に節電する“パワーセービング機能”を搭載。
ソーラーアシスト充電
電力消費の大きいスマート機能にはUSB充電で対応。時刻表示は、充電量が少なくなってもソーラー充電のみで駆動。
ソーラー充電システム
蛍光灯のわずかな光でも発電し、電池の消耗を抑えます。
この他にも、製品のエコマーク認定やグリーン購入法登録に取り組む事により、資源循環型社会の実現を推進しています。
※2025年11月25日更新