カシオの歴史

1990年代

1990(平成2)年

4月

デバイス販売会社「カシオ電子デバイス(株)」を設立

1990(平成2)年4月 デバイス販売会社「カシオ電子デバイス(株)」を設立

1990(平成2)年、電子デバイスを外販するための販売会社「カシオ電子デバイス株式会社」が設立されました。自社製品でつちかった液晶などのデバイスを外販することで新たなニーズを把握し、技術の発展を促し、さらには量産によるコスト競争力を獲得することができました。現在、カシオで生産されている液晶表示装置の8割以上が、外部に向けて販売されています。
設立時の販売品目は、TAB / BUMPとTN、STN液晶でしたが、1996(平成8)年に、TAB / BUMPの営業部門をカシオマイクロニクスに移管しました。

電子デバイス
8月

高知県南国市に「高知カシオ(株)」を設立

1990(平成2)年8月 高知県南国市に「高知カシオ(株)」を設立

「TAB」「接合」「液晶」の3つの技術を融合したカシオのデバイス事業は急ピッチで伸展を続け、カシオマイクロ二クス、甲府カシオの生産能力だけでは需要がまかなえなくなってきました。そこで、かねてより用地を取得していた高知県南国市に、1990(平成2)年、「高知カシオ株式会社」を設立しました。場所を高知にしたのは、南国市が創業者である樫尾忠雄の生まれ故郷であるのに加え、電子デバイス事業に必要な人材や交通網、清浄な水など、工場立地のための諸条件が整備されていたからです。1992(平成4)年7月の工場完成とともに、液晶テレビの表示モジュールの組み立てと、TAB型LSIの組み立てを開始しました。

高知カシオ社屋

1991(平成3)年

3月

電子ピアノ「セルヴィアーノ」発売

4月

高速印字のページプリンタ「ページプレスト」発売

10月

シンガポールに事務所を開設

11月

ラベル印刷機「ネームランド」(KL-1000)発売

1991(平成3)年11月 ラベル印刷機“ネームランド”(KL-1000)発売

「KL-1000」が発売された1991(平成3)年頃は、パーソナルワープロが普及し始めた時代です。ワープロの便利さを知るにつれ、今まで手書きですませていた事務用品や備品のラベルを、きれいな印刷文字にしたいと思う人が増えてきました。カシオではこの要望に応え、文字をキー入力するだけで、見やすい書体で印刷されたテープ状のラベルを作ることができる、ラベル専用印刷機を発売しました。印刷文字は、白抜きや影付き、網掛けはもちろん、縦うら・横うらなど、ワープロを超えた多彩な印字機能を持っていました。電子文具という新しいジャンルを作ったモデルです。

KL-1000

1992(平成4)年

2月

腕時計型血圧計「BP-100」発売

3月

小学生向け算数学習用電卓(AZ-8,SL-300LH)発売

1992(平成4)年3月 小学生向け算数学習用電卓“AZ-8”“SL-300LH”発売

1992(平成4)年度から学習指導要領が変わり、小学5・6年生の算数の教科書に「電卓を使って答えを求める」ページが登場し、電卓が教材として使われるようになりました。計算の原理は小学校低学年でしっかりと学んで身に付け、それ以降はいちいち筆算をしなくても状況に応じて電卓を使い、できた余裕を考える時間や理解を深める時間に振り向けよう、というのが電卓使用の主旨でした。
「AZ-8」と「SL-300LH」は、教材として学校に納入されたもので、小学生にも使いやすいように、小数点の表示を大きくし、保護用のスライド式ハードケースを付けるなど、様々な工夫を施してありました。
2002(平成14)年度に改定された学習指導要領では、電卓の使用シーンがさらに拡大され、小学校4年生の算数の授業から電卓が使われるようになりました。

AZ-8
4月

「カシオ情報機器(株)」設立

7月

たばこサイズの超小型・軽量液晶テレビ「CV-1」発売

11月

子供向け電子手帳「JD-300」発売

1993(平成5)年

4月

英国・ロンドンにカシオ欧州本部を新設

10月

携帯情報端末「Z-7000」を北米で発売

12月

ロシア・モスクワに事務所を開設

1994(平成6)年

4月

高知TFT液晶工場稼働開始

1994(平成6)年4月 高知TFT液晶工場稼働開始

「商品の顔」である液晶ディスプレイは、商品企画の成否すら左右しかねないキーデバイスです。当時、カシオではTN、STN液晶を生産していましたが、液晶テレビに代表されるように、時代は、より鮮やかできめ細かい画像表示が可能な”TFT液晶”を使った商品を求めるようになってきていました。そこで、カシオはTFT液晶の自社生産を決定、1993(平成5)年に既存高知工場の隣接地に新工場を竣工。翌年から業界初のTFT液晶デバイスの一貫生産をスタートさせました。
以来、中・小型TFT液晶ディスプレイの生産ラインアップを拡充し、実装モジュール技術、高度な生産技術など最新の体制と技術ノウハウを蓄えてきました。2002(平成14)年1月には、旺盛な需要に応えて建設した新工場のTFT第二ラインも稼動を開始。ここで生産されたTFT液晶ディスプレイは、デジタルカメラ、携帯電話、PDA、ビデオムービーなどのモニター用として、全世界で使用されました。

TFT液晶工場生産ライン
7月

英和・和英辞書を収録したカード型電子辞書「DI-2000」発売

9月

「光る鍵盤」を採用した電子キーボード発売

11月

液晶プロジェクション「FV-600」発売

12月

女性用耐ショック腕時計「Baby-G」発売

1994(平成6)年12月 女性用耐ショック腕時計“Baby-G”発売

1983年に発売された耐衝撃腕時計「Gショック」は、後に海外から逆輸入の形で人気が沸騰し、品不足が続くほどの大ヒット商品となりました。Gショック人気に後押しされ、従来、機能性だけが求められていたデジタルウオッチに、重厚でタフネス感を強調した商品が、各社から相次いで発売されるようになりました。時代のトレンドは耐衝撃性とタフネスとなり、女性も大きな腕時計を身に付けるようになりました。 この年カシオでは、新たに、女性向けのGショックともいえる「Baby-G」シリーズを誕生させました。シリーズ第一弾の「DW-520」は、Gショックの耐衝撃性を継承しながら、当時、ティーンの女の子の間で人気のサーフファッションをデザインモチーフに、ポップ感覚溢れる色調でまとめあげた、レディースサイズの可愛らしいデジタルウオッチでした。その後“Baby-G”は、機能別・テーマ別のバリエーション展開を続けました。

Baby-G 1号機(DW-520)

1995(平成7)年

3月

中国・広東省に電子キーボード生産・販売の合弁会社「カシオ電子(珠海)有限公司」、関数電卓と電子手帳の生産・販売の合弁会社「カシオ電子(中山)有限公司」を設立

1995(平成7)年3月 中国・広東省に電子キーボード生産・販売の合弁会社「カシオ電子(珠海)有限公司」、関数電卓と電子手帳の生産・販売の合弁会社「カシオ電子(中山)有限公司」を設立

1979(昭和54)年以来、改革・解放政策が推し進められている中国。中でも香港にほど近く、資本主義国の投資、技術導入に力を入れている中山市と珠海市に、1995(平成7)年3月、合弁会社が二社誕生しました。この頃、日本の多くの製造業は円高での輸出競争力低下を避けるため、続々と海外拠点を設立していました。その地域はマレーシア、シンガポール、そして中国などです。特に中国は、価格競争力の高い製品が生産できることに加え、十二億人の人口を抱える中国国内市場も魅力的でした。カシオで設立した二社も、生産コストの削減と、現地に密着した販売活動をすることを目的に設立されたものです。

液晶モニター付デジタルカメラ「QV-10」発売

1995(平成7)年3月 液晶モニター付デジタルカメラ“QV-10”発売

軽く、どこにでも持っていける携帯性、回転するカメラ部、カラー液晶モニターで撮った画像をその場で確認でき、失敗した画像は消去できる。気に入った画像はパソコンに取り込んで保存できる。そして、従来では考えられなかった手頃な価格…。「QV-10」は、わずか25万画素ながら、そのユニークなコンセプトで爆発的ヒット商品となりました。
それまでの「デジタルカメラ」は、報道機関などで使われる高価な業務用機器でしたが、初めて一般向けに発売された「QV-10」の普及によって誰もが知る言葉となり、これ以降、各社から競って発売されることになります。その後、従来の銀塩カメラの出荷台数を上回り、デジタルカメラは世の中に浸透しました。

QV-10

「見えるラジオ」受信機“MR-1”発売

3色表示のグラフ関数電卓「CFX-9800G」発売

6月

電波時計「FKT-100」発売

7月

PHS電話機“PH-100”発売

1995(平成7)年7月 PHS電話機“PH-100”発売

PHSは、低料金で気軽に利用できる簡易型携帯電話システムとして、1995(平成7)年7月にサービスが開始されています。PHSサービスを提供する事業者は、当時、NTTパーソナル通信網グループとDDIポケット電話グループ、そしてアステルグループの3事業者で、カシオはDDIポケットグループ向けに「PH-100」を発売しました。
「PH-100」は、小型・軽量・長電池寿命といったPHS本来の特長に加え、便利な留守録機能を本体に装備。さらにメモ録、音声アラーム、AI電話帳などカシオ独自の機能を満載していました。 カシオはこの「PH-100」の発売を機にPHS電話機市場への参入を図りました。これにより、音声のみならず文字データや画像をも取り込んだ新しいマルチメディア携帯端末の開発が促進されることになります。

PH-100
11月

中国・シンセン市に時計の部品調達・設計の合弁会社「カシオ電子(シンセン)有限公司」を設立

1996(平成8)年

1月

インド・ニューデリーにページャーの生産・販売合弁会社「カシオ バルチ モバイル コミュニケーションズ」(現・カシオインディア)を設立

6月

クロックタイプの電波時計「DQD-10」発売

1996(平成8)年6月 電波時計“DQD-10”発売

電波時計は、標準時刻情報をのせた長波標準電波を受信することで、常に正しい時刻を表示する時計です。
1995年、先行して電波送信サービスが始まったドイツ向けに、コンビネーション型ウオッチタイプの「FKT-100L」を開発・出荷し、翌年に日本でクロックタイプの「DQD-10」を発売しました。
「DQD-10」が発売された1996(平成8)年当時は、長波の標準電波は正式送信波ではなく、茨城県三和町からの試験送信だけでしたが、時刻修正がいらない時計ということで話題を呼びました。その後、1999(平成11)年6月10日に、福島県田村郡おおたかどや山標準電波送信所から、40kHz標準電波の正式送信が始まりました。それに伴い、カシオではウオッチ、クロックと、さまざまな機種の電波時計を本格投入しました。
2001(平成13)年10月には、九州・佐賀県のはがね山標準電波送信所からの送信も開始され、標準電波受信可能領域が日本全国に広がりました。これにより、日本全国どこからでも電波を確実に受信できるようになり、電波時計の浸透に追い風となりました。

DQD-10
7月

高速印刷・低ランニングコストのA3カラーページプリンタ「N4」発売

11月

ハンドヘルドパソコン「カシオペア」(A-10 / A-11)北米で発売

1996(平成8)年11月 ハンドヘルドパソコン“カシオペア”北米で発売

「カシオペア」は、カシオとマイクロソフト社が共同開発した、携帯情報端末=ハンドヘルドPCの1号機です。OSには、メモリ容量が小さい携帯情報機器向けに新たに開発されたWindowsCEを搭載し、Windowsパソコンとの高度なデータ互換性を備えていました。また、パソコンと同様のオープンプラットフォームを採用しており、ソフトメーカー各社による豊富なアプリケーションの拡張性も備えていました。
当時、Windows95の爆発的な普及によって、ビジネスの現場では、個人データからオフィスの文書まで、多くの文書がパソコンで管理されるようになってきていました。このデータをどこにいても自由に利用できることが、次のステップとして携帯情報端末に求められていました。“カシオペア”は、ビジネスマンを対象に、パソコンがもたらしたオフィスの情報革命をパーソナルの分野にまで拡大するために開発されたのです。

カシオペア

1997(平成9)年

7月

ハンドヘルドパソコン「カシオペア」(日本語版)発売

10月

サービス部門を分社し、「カシオテクノ(株)」を設立

福岡支店及び傘下の営業所・出張所を福岡カシオ(株)と統合・再編し「九州カシオ販売(株)」を設立

1998(平成10)年

1月

本社を渋谷区初台に移転

4月

メガピクセルデジタルカメラ「QV-5000SX」を発売

6月

Palm size PC 「カシオペア」(E-10)米国で発売

パソコンリンクウオッチ「PCクロス」発売

9月

高安全暗号化システム「MDSR」を開発、発表

11月

Win98ミニノートPC「カシオペア ファイバ」(MPC-101)発売

1999(平成11)年

3月

カラーPalm size PC 日本語版「カシオペア」(E-500)発売

6月

執行役員制度を導入

「カシオソフト(株)」を設立

世界初のGPS機能内蔵ウオッチ「サテライトナビ」発売

1999(平成11)年6月 世界初のGPS機能内蔵ウオッチ“サテライトナビ”発売

カシオでは、独自のLSI技術・高密度実装技術により、人工衛星を使った現在位置測位システムの小型化・低電圧駆動を実現。腕時計の中にGPS(Global Positioning System)機能を内蔵させることに成功しました。試作機は、1999(平成11)年1月のコンシューマエレクトロニクスショーで発表され、世界中から注目を集めました。 実際の製品は、同年6月にアウトドアウオッチ「プロトレック」シリーズの最上位モデルとして、「サテライトナビ」の愛称で発売を開始。登山や釣りなど装備の軽減化が求められるアウトドアシーンで、自分のいる場所や目的地までの距離と方角を手軽に確認できる優れた機能性が好評を博しました。

サテライトナビ
7月

ERPシステムを全社で導入

9月

SCMシステム導入開始