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時の記念日にカシオが思い出す「あの頃の当たり前」 | CASIO

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時の記念日にカシオが思い出す「あの頃の当たり前」

2024年6月10日


きょう6月10日は、時の記念日です。
現代の社会は時計なくして成り立ちません。時計は人類の伴侶といってよい存在です。
しかし昔の時計の世界は、今とは大きく違っていました。

カシオが時計を始めた50年前に時を戻して、当時の「当たり前」を振り返ってみます。

月末には日付を修正していた

普通の腕時計では、小窓の中を「1」から「31」までの数字が回転していました。だから2月や4月などの日数が少ない月は、月末になるとみんな、りゅうずを回して日付を直していました。これを忘れて日付がずれているのに気付かず、約束の日を間違えたりすることもあったのです。

日付や曜日を知るために、時計のバンドに巻くウオッチ用カレンダーが使われていました。

その月のカレンダーが書いてある小さな薄いアルミ製プレートの両端を曲げて、毎月、時計のバンドに巻きつけていました。この小さなカレンダーは販促用品として配られたりしていたようです。今でも買うことができます。

50年前の1974年にカシオが時計1号機として発売した「カシオトロンQW-02」は、世界初のオートカレンダー機能を搭載。月末の日付合わせを過去のものにしました。

カシオトロンQW-02

時計店で買っていた

1970年代、時計は「時計店」で売っているものでした。宝石を一緒に売っている店も多く、子供は入るのにちょっと度胸がいりました。時計は、新入学や就職の時に親や親戚から買ってもらうものでした。

カシオは時計業界に入ったばかりの頃、時計店で時計を売らせてもらえなかったことから「デパートや量販店で時計を売ってもらおう」と発想を転換しました。これが普通になり、たくさんの時計が並んだ店頭にぶらりと立ち寄り時計を買って楽しめるようになりました。

百貨店の時計売り場

電池を入れ替えて使っていた

長い間、電子腕時計には必ず電池が必要でした。電池を長持ちさせるために、コンピュータとは逆に、どれだけスローに動くLSIをつくるかに設計の工夫をこらすなどの努力をしていました。しかし太陽電池の性能向上とLSIの設計技術の進歩で、時計もソーラー駆動できるようになりました。

ソーラー時計の消費電力はとても小さく、モデルによっては、日本人全員がしていても100W電球1個分にならないほどの小さな電力しか必要としません。やがて困難だといわれていた電波時計もソーラー駆動ができるようになり、定期的な電池交換を不要にしました。

ほとんどが銀色や金色だった

時計は金属製だったので、ほとんどの時計の本体の色は銀色や金色でした。
そんな時計の世界の常識に疑問を持って、カシオは1978年に「F-100」という樹脂製の時計を発売しました。時計に樹脂を使うことで、軽い、さびないという特性の他に、着色や成型がしやすいというメリットが生まれました。これによって黄色などの原色や模様の入ったデザイン、半透明の時計も簡単にできるようになり、時計のデザインの自由度が大きく広がりました。

F-100(1978年)

洗車や日曜大工の時は外していた

洗車などで水を扱ったり、釘を打ったりする作業のときは、時計を外して置いておくのが当たり前でした。時計は壊れやすいデリケートな製品だったからです。ドリルなどの激しく振動する機械を扱う工事現場の人も、時計をすることができませんでした。

この常識を破ったのが、耐衝撃機能を備えた“G-SHOCK”です。腕時計は、つけたまま使う場面を気にせずにどこでも自由に行動できるアイテムになりました。

“G-SHOCK” 1号機(DW-5000C)

時刻合わせをしていた

機械式の腕時計は、どんなに精巧なものでも使っているうちに時間がずれてしまうので、ラジオの前で正午のお知らせを待ったり、「117」に電話をかけて「時報」を聞きながら時計の時刻を直していました。(「時報」は「〇時〇分〇秒をお報せします。ピッ、ピッ、ピッ、ポーン」という音声を24時間流し続けるサービスです。「うるう秒」がある年に、わざわざ電話をかけて聴く人もいました)
クォーツ時計の登場によってひと月の誤差が数秒に縮んだ後も、時刻合わせの習慣は残りました。この習慣を終わらせたのは、標準電波で時刻を修正する電波時計でした。

カシオが電波時計を発売した時、当時のカシオの社長は「時計は正しい時刻を知るためのもの。時差15秒以内とカタログに書いてあるのが間違った常識なんだ」と言っていました。

カシオの電波時計1号機 FKT-100(1995年)

時刻を見るしかできなかった

腕時計は時間を知ること以外はできない。それが50年前の常識でした。
カシオはデジタル技術から出発したエレクトロニクスの会社なので「腕の上は情報の一等地」と考え、時刻表示以外の機能を次々に時計に載せていきました。1980年代から計算機能やデータバンクのほか、センサーを使った温度・気圧・方位・紫外線などの環境情報や血圧や脈拍などの人体情報を計測する機能、音楽再生や画像撮影などのエンターテイメント機能などを載せた「リストギア」を生みだしてきました。

CD-40(1984年)

 BM-100WJ(1989年)

WQV-1(2000年)

「そうだったね!」と懐かしんでいただけたでしょうか?
「そうだったの?知らなかった!」という方もきっといますよね。

50年前はできなかったことや、思いも付かなかったことがいまでは当たり前になって、暮らしに普通に溶け込んでいます。

これからも、そんな「新しい当たり前」をつくっていくのがきっと、カシオの役目です。

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