TOPICS
2020年夏。「G-SHOCKの開発思想を受け継いで、時計以外の様々な製品・サービスに拡張(Extension)することでG-SHOCKをもっと楽しんでもらえるようにする!」という熱い心を持つ有志が集い、部門横断プロジェクト「G-EXTENSION PROJECT」が部門横断で立ち上がりました。
プロジェクトメンバー
プロジェクトの内容を検討する中、ファッションを楽しむのに欠かせないアイテムであるアパレル分野に着目したのが2年ほど前でした。以来、コンセプト、製品アイテムの決定から資材の調達、製品化にあたっての様々な試験などを経て、8月30日、ついに初の製品となる、色褪せに強い黒T「GXFAB T-SHIRT」が発売されます。
価格やサイズ等、詳しくはこちらをご覧ください。
これは、カシオとしては開発者目線で素材からこだわって制作した初の製品となります。
このプロジェクトを推進したメンバーに、話を聞きました。
G-SHOCKを通して世の中をもっと面白くしたい! そんな想いから生まれたプロジェクト
―このプロジェクト発足の経緯は、どのようなものでしたか?
はじまりは、G-SHOCKの魅力を広く時計以外にも伝えたい!という会話から。
そもそものきっかけは4年前、G-SHOCKの魅力を時計に留まらず広く拡張してブランドのアイデンティティを伝えていきたいね、という話が出て、そこからG-SHOCKブランドの事業拡張の可能性を探る部門横断型プロジェクトとして立ち上げられ、プロジェクト推進者が決まり、部門を超えてメンバーが集まりました。
どんな製品・サービスがG-SHOCKらしいのかという話し合いをメンバーで重ね、黒い布は色褪せしやすいという常識を覆す、ファッションのベーシックアイテムとして長く愛用していただけるTシャツ、という方向性を打ち出しました。それが今回ご紹介している、GXFAB T-SHIRTです。
色褪せに強く長きにわたり着続けられるTシャツは、環境にもやさしいものです。
この方向性が決まったのが2年ほど前で、その後は、その実現のため、素材の工夫、評価試験を重ね、また外部からの知見を得るためファッションディレクターの山口壮大さんにアドバイスをいただき、後にはプロジェクトメンバーとしてご参加いただきながら、開発を進めました。そのおかげもあり、納得のいく仕上がりにすることができました。
―第一弾製品を黒Tにしたのはなぜでしょう?
G-SHOCKブランドのアイデンティティを伝えるための最適なアイテムだと思ったから。
G-SHOCKのイメージはタフさ、カラーとしては黒、そして何より、腕時計は衝撃に弱く壊れやすいものという常識を覆したこと、と考えました。また、カジュアルファッションのベーシックな存在になっています。なので、手掛ける製品について考えたとき、同じくファッションのべーシックアイテムであるTシャツで、色は黒。黒い布は色褪せしやすいという常識を覆す製品を、と考えました。
G-SHOCKのブランドアイデンティティを伝えるものである必要があるので、評価試験は徹底して行いました。
―こだわりポイントを教えてください
製品の特色は、とにかく色褪せに強いこと。製品化の過程では、様々な品質試験を実施しました。
黒い服は、日光や洗濯などによる色褪せが気になりますよね。このTシャツは、そうしたことに強いことを特色としています。
使われている糸は染料で染めたのではなく、原料の段階から顔料を混合して作られた原着糸(げんちゃくし)と呼ばれるものです。芯から黒いので、殺菌効果のある塩素系漂白剤に数時間浸す試験でも、日光に長時間晒したのと同じ負荷をかける耐光性試験でも(これはG-SHOCKも同様の試験機で品質チェックをします!)、色落ちがほぼありませんでした。染色の過程で使われる水やエネルギーが不要となるため、SDGsの面でも優秀な素材です。
―品質試験は、どのようなことを行ったのでしょうか?
アパレル製品としては異例と思われるような試験も含め、様々な試験を実施しました。
通常のアパレルではシーズンごとに製品が入れ替わるので、おそらくリードタイムは3ヵ月ほどです。それと比較すると開発期間2年というのは、異例の長さです。品質試験についても、試行錯誤を重ねて様々な試験を行いました。
行なった試験を、一部ご紹介します。
・耐薬品性試験:塩素系漂白剤に漬け込んで色の変化を確認する試験
・耐光堅ろう度試験:日光にさらされたのと同等の負荷を与え色の変化を確認する試験
着ているうちにどのような変化があるかということで、次のような試験も行いました。
・耐摩耗性試験
・耐伸縮性試験
・首回り耐久性試験
製品を長く使ってもらうためにこれら独自の厳しい品質基準を全てクリアしたものを、GXFABと名づけました。GXFABは、こうした性能はもちろん着心地にもこだわっています。コットンのような風合いで、速乾性にも優れているんです。
デザインやファッション系の方にも意見を聞いてみましたが、とてもよい評価をいただけています!
―Tシャツのみの展開ですか?
まだまだいろいろ考えています!
この他にもいろいろと検討した案件があるので、順次実現させていけたらと考えています。そんな風にして、これからも挑戦を続けていきたいです。
プロジェクトメンバーとして参画していただいたファッションディレクターの山口壮大さんにコメントをいただきましたので、ご紹介します。
<プロフィール>
ファッションディレクター
山口壮大
1982年愛知県常滑市生まれ
文化服装学院卒(第22期学院長賞受賞)
ファッションを多角的に捉え、歴史と未来を今に繋ぐことを信念に活動を行う。
今回のお話をいただいたとき、グローバルに認知された異業種のプロダクトのコンセプトをファッションのものづくりの源流に踏襲する試みそのものがとてもエキサイティングで、クリエイティブな印象を持ちました。
当初はチームの皆様にプロダクトの実現性やニーズに対するフィードバックを自由に伝えさせていただくところからスタートしましたが、部内横断のプロジェクトがとても興味深く、自分もさらに深く関与してシナジーを起こせたらと思っていたタイミングで、プロジェクトメンバーの一員にとのありがたいお声がけをいただき、参加させていただくことになりました。
メンバーとして活動する中で、このチームはコンセプトとの整合性やエビデンスへの拘りが群を抜いて高く、判断基準がとてもユニークだと感じました。開発へのこだわりが強いチームだからこそ、新しく、普遍的なプロダクトが生まれるという機運を感じています。
この製品は、紡績から取り組み、試行錯誤を重ね数多くの試験を経て生まれた、高いオリジナリティをシンプルに備えたプロダクトです。G-SHOCKの理念を踏襲したリアルブラックTシャツを、ぜひお楽しみいただけたらと思います。
<関連リンク>
GX-FAB - G-SHOCK PRODUCTS
最新記事
-
2024年12月5日環境の保全 WILD MIND GO! GO! サステナビリティお気に入りの素材でハナズミを作ろう!WILD MIND GO! GO!
-
2024年11月28日時計“G-SHOCK”初号機「DW-5000C」と復刻モデル『DW-5000R』を比較レビュー!
-
2024年11月26日ジブリパーク 楽器 イベント スポーツ・文化支援 サステナビリティ「ジブリパーク 野外上映会&コンサート」に電子ピアノ“Privia”「PX-S7000」を提供
-
2024年11月19日イベントサプライズプレゼントも?2025年卒のカシオ内定式を実施
-
2024年11月13日イベントカシオが提供する鳥取県若桜町のデジタルスタンプラリーを上川町長と体験
-
2024年11月1日環境の保全 サステナビリティ 時計アースウォッチとのコラボG-SHOCKで伝える環境保全への取り組み
最新記事
-
2024年12月5日環境の保全 WILD MIND GO! GO! サステナビリティお気に入りの素材でハナズミを作ろう!WILD MIND GO! GO!
-
2024年11月28日時計“G-SHOCK”初号機「DW-5000C」と復刻モデル『DW-5000R』を比較レビュー!
-
2024年11月26日ジブリパーク 楽器 イベント スポーツ・文化支援 サステナビリティ「ジブリパーク 野外上映会&コンサート」に電子ピアノ“Privia”「PX-S7000」を提供
-
2024年11月19日イベントサプライズプレゼントも?2025年卒のカシオ内定式を実施
-
2024年11月13日イベントカシオが提供する鳥取県若桜町のデジタルスタンプラリーを上川町長と体験
-
2024年11月1日環境の保全 サステナビリティ 時計アースウォッチとのコラボG-SHOCKで伝える環境保全への取り組み