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カシオ計算機は、脱炭素社会の実現へ向けた目標であるScope2削減手法の一つとして、国際的な再生可能エネルギー電力証書「I-REC」(International Renewable Energy Certificate)を国内で初めて購入しました。
「I-REC」とは、発電事業者が再生可能エネルギーにより発電した電気の環境価値を証書化したもので、これを企業などが購入することで、「再生可能エネルギー発電で作られた環境負荷の少ない電気を使用していること」が証明されます。
今回、当社はプロロジスが発電した、国内の営業所1拠点相当の「I-REC」を、SCSKが運営するプラットフォームであるEneTrackを通して購入しました。
そこで、今回の取り組みとこれまでの温室効果ガス削減に向けた活動についてコーポレートコミュニケーション本部 サステナビリティ推進室 室長の五十嵐 和典に聞きました。
サステナビリティ推進室 室長 五十嵐 和典
なぜ今回「I-REC」の購入を決めたのでしょうか?
当社では、温室効果ガス排出削減に向けて下記の目標を掲げています。
Scope1+2
2018年度基準で、2030年度までに38%削減、2050年度に実質的にゼロにする。
Scope3
カテゴリー1(購入した製品・サービス)と、カテゴリー11(販売した製品の仕様)による温室効果ガス排出量を、2030年度までに30%削減する。
目標の達成に向け、2020年に初台本社、羽村技術センター、八王子技術センターの3か所の国内事業所とグループ会社3か所を含む計6か所の電力を再生可能エネルギー由来の電力に切り替えました。その後、2024年には生産拠点である山形カシオも再エネへと切り替えたことで、国内のCO2排出量の約9割がグリーン電力となる計画です。
しかし、2050年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにする長期目標の達成には、営業所のようなテナント入居拠点のグリーン電力化を何らかの形で実現する必要があります。その手段として、環境証書の適用が有効だという認識はしていたのですが、RE100に加盟する当社としては国際的に信頼性のある証書の適用が必要なのに対して、国内の環境証書市場は国内認証であるJクレジットが先行し、国際基準での証書は入手したくてもできないという状況でした。
そんな時に、発電者と需要家をマッチングさせてくれるシステムであるSCSKさんのEneTrackに出会ったんです。顔の見える調達をしたいと考えていたところ、自社開発による建屋を活用した属性証書を発行しているプロロジスさんがEneTrackで証書を販売されていて、国際的に信頼性のある環境証書を入手することができました。
他には、どのような温室効果ガス排出削減の取り組みを行っているのでしょうか?
先ほどお話した通り、再エネへの切り替えで国内のCO2排出量の約9割をグリーン電力化していきます。
また、海外の生産拠点では太陽光発電システムの活用を始めています。中国の中山工場では、2023年より導入し、太陽光パネルの総面積は1万5,000平方メートル、太陽光による年間発電量は1,470メガワット時で、これは年間総使用電力の約36%に相当します。
2025年からは、カシオタイで使用している総電力の約10%が再生可能エネルギー由来の電力となり、二酸化炭素の排出も年間約618t-co2抑えることができます。これは25mプール約618個分に相当します。
なぜ温室効果ガス削減への取り組みに注力しているのですか?
温室効果ガス削減をはじめ、気候変動対応への取り組みをマテリアリティに掲げていますが、それは企業の事業活動が地球環境の変化に大きく影響しているからです。
将来世代に不安のない日常生活をつないでいくには、企業の成長とともに社会課題解決にも取り組むことが必要不可欠と考え、マテリアリティに沿って事業活動と社会貢献活動の両立を意識しています。
今後の取り組みへの抱負を教えてください。
カーボンニュートラルを実現することはもちろん重要ですが、それが最終目的ではなく、カーボンニュートラルを成し遂げたその先に、企業が製品やサービスを通じてどんな新たな価値を提供していくのかが問われていると思っています。
カシオと関わりを持つすべての方が、カシオと関わることで、知らないうちに誰かのため、ひいては地球のために役に立っている、そんな状況を築くことで、ひとりひとりに今日を超える歓びを提供していきたいですね。
サステナビリティ
新しい価値を生み出し続ける企業を目指します。
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