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6月13日発売予定の「MTG-B4000」。今回は市販モデルとして初めて開発工程に生成AIを導入し、AIと人間との共創で独創的なフレームを実現させました。今回は「MT-G」の最新モデルの魅力をデザイナーと商品企画担当者に聞きます!

左より:時計BU商品企画部 第一企画室長 泉潤一、
デザイン開発統轄部 プロダクトデザイン部 Gデザイン室長 赤城貴康
―まず、G-SHOCKの「MT-G」シリーズについて教えてください。
赤城:MT-Gは、メタルと樹脂の特長を融合させたシリーズです。異素材を組み合わせることで、従来の枠にとらわれない耐衝撃構造や、そこから生まれる独創的なデザインを生み出し続けてきた人気シリーズです。今回の最新モデルは、素材以外に新しいチャレンジをしています。
―最新モデル「MTG-B4000」は、どのような点が新しいのでしょうか?
泉:これまでのモデルは、基本的にビス(ねじ)を使って、フレームとバンドを固定していたんです。今回は、ビスを使わずにケースとバンドを止める、新しい構造を考えました。ケースとバンドを直接つなぐことで、衝撃をカーボンフレームでいったん受け止めて、センターケースに伝わる衝撃を和らげることができるんです。
赤城:全く新しい構造になるので、従来の開発プロセスでは設計難易度が高く、また時間がかかるんですよね。なので今回はその可能性を広げるために、生成AIを開発プロセスに導入したんです。
泉:生成AIの使用は、市販モデルとしては今回が初になります。新しい発想をスピーディーに形にしていくための、すごく大きな武器になっていますね。

G-SHOCKの耐衝撃構造に関する膨大な実績データを読み込ませたAIが荷重シミレーションを実施
―「AIとの共創」と聞くとまだイメージがつきにくいですが、具体的にはどのような形で使われているのでしょうか?
泉:そうですね、“共創”といっても、AIが全てを作ってくれるというわけではなく、ツールとして生成AIを活用しました。具体的には、フレームの構造を考える工程にAIを使っています。
赤城:まず、デザイナーが最初にデザインの骨格を作ります。その後、そのデザインをもとに、専用のツールを使ってAIに荷重のシミュレーションをさせるんです。ここで使うAIには、G-SHOCKがこれまで蓄積してきた耐衝撃の膨大な実績データが組み込まれていて、それをもとに解析を行い、多角的な視点で最適な構造を提案してくれます。その結果をもとに、デザイナーがさらにブラッシュアップを重ねていきます。そこから設計に移って、設計解析、品質保証の実験と工程を経て、ようやくひとつのモデルが完成するという流れです。

そう来たか!AIからの独創的な提案
―AIが入ることで、何が大きく変わりましたか?
泉:人間の発想ではなかなか思いつかないような新しい構造が生まれる可能性が広がったことですね。デザインと機能、両方の面で「こうきたか!」という驚きがありました。今回のモデルも、G-SHOCKらしい力強さとAIならではの独創的な造形美を兼ね備えたベゼルフレームを作っています。
―改めて今回のモデルの特徴を教えて下さい。
赤城:ベゼルフレームは、カーボンとグラスファイバーを積層した素材を削り出しているので、側面から見ると、層が美しいレイヤー模様となって現れています。

赤城:サイドボタンの形状にもこだわっています。従来モデルでは丸型が主流でしたが、本モデルではフレーム形状に沿わせた縦長異形ボタンにデザインすることで、薄型設計に対応しながら、デザイン性と操作性の両立を図りました。裏蓋には“MIM(Metal Injection Molding)”という精密な金属射出成形技術を採用しています。従来にはない立体的な造形を可能にし、機能性だけでなく高い質感も演出しています。
AIを取り入れた今回のジェネレーティブデザインは耐久性を維持したまま無駄な形状を削ぎ落としているので小型化を実現しました。日常使いにも最適な程よい装着感を提供しています。
挑戦は続く
―今後の展望について教えて下さい。
赤城:G-SHOCKは、常に挑戦を恐れず進化を続けるブランドです。私たち開発者としても、これまでの枠にとらわれず、新しい手法やアイデアを積極的に取り入れながら、これまでにないG-SHOCKを生み出していきたいです。
泉:G-SHOCKの魅力は、新しい技術を取り入れながらも、その個性やブランドとしてのこだわりをずっと守り続けている点にあります。今回のプロジェクトでは、「新しい構造」が大きなテーマになっており、開発チームも“常に進化を目指す”という気持ちを大切にしています。これからもG-SHOCKならではの価値をさらに高めていけるよう、挑戦を続けていきたいと考えています。
<ニュースリリース>
人とAIの共創による独創的なフレーム採用の“MT-G”
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