Skip to content

お気に入りに商品が追加されました。

TOPICS

夏の肌を守る腕時計 紫外線の強さが測れた「UV-700」(1994年)

2025年8月22日


夏も真っ盛り。日差しの強い季節です。
もしも「夏のスキンケアに役立つ時計」があったら、あなたは使いますか?

当社は1994年に、日焼けのし過ぎを防ぐためのUVセンサーがついた腕時計「UV-700」を発売しました。この時計の使い方、今とはちょっと違っていました。当時の時代背景と、このモデルの機能や使い方をご紹介します。

「UV-700」製品カット

UV-700

型番のUVは「Ultraviolet(ウルトラバイオレット=紫外線)」の略です。この時計は内蔵のUVセンサーを使って、シミやそばかすの原因となる紫外線の強さを計測できました。

オゾンホール報道で紫外線への関心が高まった時代

この頃はフロンガスによる地球のオゾン層の破壊が進み、地表に降り注ぐ紫外線の量が増え、皮膚がんなどの健康被害の原因になり得ることが指摘されていました。オゾン層にぽっかりと穴が空く「オゾンホール」が年々大きくなり、毎年「過去最大のオゾンホールが出現」というニュースが流れていました。これを受けて企業の排出抑制や、法律によるフロンガスの使用規制が進むことになります。

紫外線の健康への影響が知られるにつれ、日焼けに対する意識も変わりました。「小麦色の肌」を強調した化粧品のCMが減り、代わって「美白」をうたう化粧品の売り上げが伸びていきました。人々が太陽の光を過度に浴びることを避けて、よりソフトな日焼けを志向した時期だったのです。

こうしたニーズに応えて、当社は得意のセンサー技術を使い、紫外線の強さを表示して日焼けを適度に抑えられる時計を開発しました。特に太陽の光を浴びることが多いサーフィンやジェットスキーなどのマリンスポーツ向けに使われる20気圧防水の“20BAR”シリーズに、UVセンサー搭載モデルを加えました。

デザインでも夏らしく、太陽の日差しや南の島をモチーフにした鮮やかなオレンジや透明感のあるブルーなどを使っています。

日焼けしにくい人は多めでもOK!肌のタイプに合わせた最適な総紫外線量を表示

「UV-700」はボタン1つで、紫外線の強さを数字で表示できます。
「樫尾俊雄発明記念館」にある展示機を借りて、屋外で試してみました。

「UV-700」のフェイス画像

この日の紫外線の強さは0.2mW/cm2でした

また、1日に浴びた紫外線の総量も、数字と針で表示できました。文字板には肌の日焼けのしやすさを6段階に分けたゾーンがあり、浴びた紫外線の総量を示す針の位置が自分の肌タイプのゾーンに入っていれば、適度に日焼けできると分かるようになっていました。これは人それぞれの肌タイプに合わせて「健康的に日焼けする」ための機能でした。

今は美白志向のスキンケアが定着し、夏向けの化粧品では紫外線対策成分が入っていないものを見つけるのが難しいほどです。肌を焼かない人が多いので、この時計があっても、測る目的がないかもしれません。健康的な日焼けのサポートを目指した「UV-700」は、90年代の地球環境の変化と肌の健康意識の高まりが生み出した、象徴的な時計でした。

Select a location