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当社の懐かしい電卓が、カプセルトイになりました!
9月22日(月)、株式会社ケンエレファントより、カプセルトイ「CASIO ヒストリカル計算機 ミニチュアマスコット」が発売されました。順次全国のガチャマシンに入ります。
当社が70~90年代に発売した「001」「カシオミニ」「PG-200」「CG-8」「QA-70」の5つが選ばれ、かわいいミニチュアになりました。
※計算機能はありません。
「カシオミニ」の実機とミニチュアマスコット
「001」の細部まで忠実に再現
背面も実機どおりです
細部までこだわりが詰まった入魂のミニチュアです。
ケンエレファントの方に、発売までの経緯と細部に込めたこだわりをうかがいました。
左より:株式会社ケンエレファント フィギュア事業部 蒲地 加代子 部長、ミニチュア事業部 小嶋 喜徳 部長代理
始まりは電卓宣伝担当者のメールから
―商品化のきっかけを教えてください。
蒲地:カシオさんで電卓の宣伝を担当している斉藤広和さん(コミュニケーションデザイン部)から「カシオの電卓をガチャにしてもらえませんか?」というメールが来たのが始まりです。30分後には「お話きかせてください」と返信していました。
斉藤さんが持ち込んできた大量の電卓を見て「オモロ!」と思いました(笑)。過去にはカシオさんのゲーム電卓のカプセルトイも作っていたので、商品化はすぐ決まりました。
―カプセルトイには、商品化の基準みたいなものはあるんでしょうか?
蒲地:ケンエレファントらしさが出るものです。私たちのポリシーは、大人向けのリアルで精巧なものをつくること。そして私たちはニッチなものを追求する集団です(笑)。
―そこにカシオの電卓がはまったんですね(笑)。
蒲地:ニッチすぎても世の中の人に理解されにくいので、ある程度親しまれているものがいいんですね。誰もがやりそうな人気のキャラクターみたいな流行は追わず、ロングセラーや、みんなの目にとまっているものをミニチュアにして楽しんでいただくようにしています。
ありがたいことに、メーカーさんからの依頼も多くいただきますが、お受けできないこともあります。技術的に無理な場合もありますし、ケンエレファントらしさが出ないので断念する場合もあります。
―商品化していただけてうれしいです!5つのモデルはどうやって選ばれたんですか?
蒲地:「カシオミニ」は絶対に入れてほしいとご要望をいただきました。あとの4つは議論をして決めました。
小嶋:「001」はパソコンみたいな形がユニークなので、即決でした。全体のラインアップは皆で議論しました。当初はゲーム電卓だけで5つ、という案もありましたね。
―結果、ゲーム電卓が2つ入っていますね。よほど評価が高かったんでしょうか?
小嶋:「PG-200」と「CG-8」は形が同じなので、表面を変えれば2つできる(笑)。コスト上、都合がよかったんです(笑)。コストがかかっているモデルもあるので、5つのトータルで考えてこうしました。
また、時計機能つき電卓「QA-70」はカシオさんの当初案にはなかったのですが、時計表示の形がおもしろいので、入れたくて提案しました。
―カシオの歴史的電卓といえばクレジットカードサイズの「SL-800」も有名ですが、今回のラインアップには入っていないですね?
SL-800
蒲地:斉藤さんからも「ぜひ入れてほしい」と要望があったんですが、これは見送りました。実機が0.8mmと薄すぎるので、ミニチュアの方が厚くなってしまってデザインが再現できない。それから、キーが印刷になってしまうので、ただの板みたいになっちゃっておもしろみが出ないんです。
―なるほど!カプセルトイに向いてるものと、そうでないものがあるんですね。
すみずみまでこめられた鬼のこだわりと技術
小嶋:実は「001」のミニチュアは、10個の部品からできてるんです。
―ええっ!1個じゃないんですか?
小嶋:単純な成型だけでは、細かい部分が再現できないんです。たとえばキーとパネルを一体でつくってしまうと、表面にしか色がつかないので、立体感が出なくなる。そこでキー部分は別のパーツにして下から差し込んで、パネルから突き出る形にすることで本物の立体感を再現しています。キーとパネルがぴったりかみ合うように調整するのが大変でした。前面のダイヤルも別の部品です。
ミニチュア001の部品
―そこまで凝るんですか!「カシオミニ」にも何かありますか?
小嶋:本物のストラップと同じ位置にボールチェーンがついています。最初、工場からは「真ん中にしかつけられない」と言われたのですが、やや後方に入れることで、前から見ると同じ位置につけることができました。
カシオミニ(実機)
ミニチュア
試作段階では、カシオさんのデザイン部門から「CASIO MINI」のロゴの印刷をもっとシャープにしてほしいという要望があり、修正しました。これはわりと簡単だったんですが、小さなボタンの中心に正確に数字を印刷することの方が難しかったですね。なお、カシオミニも6個の部品でできています。
―表面の仕上げにも、たくさんの技が使われているんですね。
小嶋:印刷の位置にも工夫をしています。ゲーム電卓のミニチュアには液晶画面に相当する部分に透明なパネルを入れていますが、その表側に表示を印刷しています。しかし「QA-70」のミニチュアでは、透明パネルの裏側に印刷を入れています。実機の見た目を忠実に再現するためにこうしました。
こちらは透明パネルの表に
こちらは透明パネルの裏に印刷が入っています
それから、5つとも表面は塗装で仕上げています。他社だと着色したプラスチックを素材に使って、表面の色はそのままです。これを成型色といいます。私たちは再現性を重視して成型色は使わず、すべて塗装しています。
―鬼のようなこだわりですね・・(笑)。細部まで本当にしっかり再現されていますね。実機から3Dスキャナーとかで採寸するんですか?
小嶋:いえ、すべて手作業です。お借りした実機を造形室で採寸して「ここが何ミリ、ここが何ミリ」と記録します。縮小して再現した部品を組み合わせて、調整を繰り返します。
―(絶句)・・まさに、職人技です!
昔の電卓は古くて新しくてかっこいい
―日頃のお仕事で電卓は使っておられますか?
蒲地:私は営業なので、毎日使っています。もちろんカシオです!(笑)
小嶋:私は会社にあるものを使っています。メーカーは分かりません(笑)
―今回、たくさんのカシオの電卓をご覧になって、いかがでしたでしょうか?
蒲地:「001」は見た瞬間に「デカ!オモロ!ヤバ!」でした(笑)。私は子どもの頃、カード電卓をおもちゃがわりにして遊んでいたんです。薄い電卓は衝撃的でエモいと感じました。「カシオミニ」の蛍光管表示と丸いボタンもかっこいいですね。
小嶋:昔の電卓は、カラーリングが独特でおもしろかったですね。古くもあり、新しくもあって、かっこいいなと思いました。
自分たちにしかできないおもしろいものをつくっていく
―社名の「ケンエレファント」は、社長のお名前の「ケンゾウ」さんから来ているんですね。社名から、もう遊び心があふれています。カプセルトイは、どのくらいのペースで出しておられるんですか?
蒲地:年間に150種類くらい発売しています。商品の6割くらいがオリジナルで、4割くらいが今回のように依頼を受けてつくる製品です。
壁にずらりと並ぶカプセルトイ
大人気のオリジナルグッズ「mojojojo」
カプセルトイ以外に、アート作品も手がけています。作家さんに作品を出してもらって、展示会を開いています。人気のある作品はカプセルトイにすることもあります。参加してくれる作家さんも増えてきて、いまカプセルトイに迫る勢いで伸びています。
他のところでやっていることだったら、ケンエレファントでやる意味がない。ケンエレファントらしさを忘れずに、おもしろいものをつくっていきます。
―ありがとうございました!これからもおもしろい商品を出し続けてください!
電卓カプセルトイが当たる!プレゼントキャンペーン
このたびの発売を記念して「CASIOヒストリカル計算機ミニチュアマスコット」をプレゼントするキャンペーンをおこないます。ミニチュアマスコット1種とデザイン電卓「Comfy」1種のセットが、10名様に当たります。
下のキャンペーンサイトをご覧になって、ぜひご応募ください。
<SNSキャンペーン>
CASIOヒストリカル計算機ミニチュアマスコット プレゼントキャンペーン
※本キャンペーンは終了しました。
YouTubeで実機とミニチュアの詳細を解説!
カシオ公式YouTubeの「広報動画部」チャンネルでミニチュアの元になった5つの電卓の実機の詳細と、ミニチュアの細部のこだわりを解説しています。こちらもぜひごらんください。
<関連リンク>
CASIO ヒストリカル計算機 ミニチュアマスコット
株式会社ケンエレファント 公式サイト
カシオ 電卓60周年 スペシャルサイト
レトロ電卓のミニチュアマスコットをつくった動機は先輩の仕事へのリスペクト カシオ電卓の伝道師が語る
カシオ公式note(10月1日掲載)
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