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10月28日、アート雑貨メーカーの株式会社ケンエレファントが、70年代のカシオのレトロ電卓がデザインされたロングスリーブTシャツとスウェットの予約販売を開始しました。
左:ロングスリーブTシャツ/右:スウェット
ケンエレファント初のアパレル商品は、カシオのレトロ電卓とのコラボレーション
ケンエレファント社は、2025年9月に、当社の70~90年代の電卓を元にした「CASIO ヒストリカル計算機 ミニチュアマスコット」を発売。カプセル自販機やネット販売で人気を博しています。
今回販売されるウェアは、これに続くケンエレファント社とカシオのコラボレーションの第2弾で、ケンエレファント社が販売する初のアパレル商品となります。
デザインモチーフになったpocket-mini とは
pocket-mini
今回のデザインのモチーフとなった電卓は、1974年に当社が発売した「pocket-mini」です。
1972年に発売された世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」をさらに小型化した、後継モデルにあたります。
「カシオミニ」から受け継いだ、蛍光表示管により緑色に光る表示と、本体の独特の光沢がレトロフューチャーなテイストを醸し出しています。2月に生配信をおこなった「Dommune」カシオ電卓特集のキービジュアルにも使われた電卓です。
「Dommune」のキービジュアル
ウェアのデザイナーが自らビジュアル撮影、カシオ社員もモデルに
このウェアの世界観を伝えるカタログやWebのためのビジュアル撮影が、10月10日(金)、カシオの本社で行われました。「『pocket-mini』の持つ世界観をしっかり伝えたい」という思いを持つケンエレファントとカシオのクリエイティブチームが集まりました。
ケンエレファントのデザイナーの方が自らカメラを構えて撮影。同社のスタッフの方がモデルを務められました。
カシオからは、プロダクトデザイナーで電卓60周年プロジェクトのメンバーでもあるデザイン開発統轄部 新井 大地がモデルとして参加しました。社内で場所を変えながら、カシオの最初の計算機「14-A」や、電卓の初号機「001」、パーソナル電卓「カシオミニ」などの歴史的モデルを背景に撮影。カシオ電卓の伝道師・斉藤広和も自ら照明を抱えて動きながら「袖を絞ってみましょうか!」「後ろ向きも撮ってみましょう!」とディレクションを飛ばしていました。
新井 大地より
電卓×アパレルという意外性満点の企画に関われて、とても楽しかったです。
カプセルトイと同じように社内外でおお!と面白がられて注目されるとうれしいですね。
電卓のカッコよさをアパレルで表現したかった
アート雑貨メーカーとのコラボによる電卓のアパレル展開という異色の企画が実現した経緯を、電卓60周年プロジェクトのメンバーで宣伝を担当する斉藤 広和にききました。
ブランドコミュニケーション本部 広報宣伝部 斉藤 広和
電卓の過去のカタログや実機を大量に見て「電卓ってカッコいいじゃん!」と思い、このカッコよさを伝える方法として、アパレルが作れたらいいなと思っていました。特にレトロフューチャーなデザインの電卓は、スカジャンに合う気がしました。50年代/60年代を感じさせつつ少し不良っぽくもあり、細やかな刺繍の技術で和も感じさせる洋服であるスカジャンと、レトロフューチャーなデザインの電卓というモチーフのギャップは、面白いしカッコよく服に落とし込めると思ったんです。SNSでも面白がってもらえそうかなと思い、実際に販売までできなくても、この企画を面白がってくれるアパレルメーカーさんにサンプルを(無料で)作ってもらう事が出来たらとも考えていました。
ケンエレファントさんとお会いして、過去の電卓のデザインのカッコよさで盛り上がった時に「スカジャンを作れたらいいなと思っています」と話したところ、ケンエレファントさんが「実は最近、会社がアパレルへの展開を考えているんです。おもしろいですね!」と乗ってくださったんです。最終的にはスウェットとTシャツになりました。
ケンエレファントさんがモチーフに選ばれた「pocket-mini」は、くしくも「Dommune」におけるキービジュアルに使われたのと同じモデルです。やはりレトロフューチャーなデザインが気に入っていただけたのかなと思います。
先輩方が60年間電卓を作り続けて積み上げてきてくれた資産のおかげで、その価値を伝え、共感していただく施策を実現できました。「電卓を60年間作り続けてきたカシオの電卓の信頼性」を少しでも知っていただく機会につながればと思いますし、「カシオって面白いことするね」と思ってもらえたらうれしいです。
デザインのこだわり レトロフューチャーな世界観を古着テイストで再現
株式会社ケンエレファント アート事業部 デザイン課 孝学 直 課長
デザインするにあたって、カシオさんから昔の電卓の当時の広告ビジュアルをお借りして構成要素を取り出し、再構成しています。1980年代から1990年代の電子機器の広告にあるビジュアルを記号的に引用して組み込んでいますが、複雑さを排除して、過度にクールに偏らないレトロフューチャー的なビジュアルに仕上げています。
また、このウェアは「古着テイスト」でデザインされています。当時の企業が販促用につくっていたアパレルグッズやヴィンテージの質感を出すために、あえて画像の解像度を下げてあります。買っていただいた時はまだ未完成品で、着てもらって洗濯を繰り返し、経年変化を楽しんでいただくことで完成に近づいていくというコンセプトです。
編集部より
コラボレーションが実現した原動力は、両社の未知の領域に挑戦するマインドでした。
取材を終えて「これ、時間が経ったら、カシオが70年代に出したノベルティグッズと間違われるかもしれないですね?」と言ったら「そう思ってもらえたら、逆にうれしいです!」とケンエレファントさん。どんな世代の方々が反応してくれるのか、楽しみです!
<関連リンク>
レトロフューチャーな「電卓」デザインを纏うコラボスウェット/ロンT受注販売開始
株式会社ケンエレファント
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