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当社は経済産業省と日本健康会議が健康経営に優れた法人を選定する「健康経営優良法人2026」において、大規模法人部門の「ホワイト500」に認定されました。
「健康経営優良法人」認定制度は、従業員の健康管理を経営視点で考え戦略的に実践している企業や法人を顕彰する制度です。「ホワイト500」は、その中の大規模法人部門の上位500法人が認定されるもので、今回当社は3年連続(通算4度目)の認定を受けました。
「皆さんに健康で元気に働いてほしい」という思いを一つにして、カシオでは社内の複数の部門や健康保険組合、労働組合が連携して、社員が健康で元気に働けるよう支援に取り組んでいます。主管部門のトップである小林執行役員と人事部の皆さんにお話をうかがいました。
左から:人事部 岡野 聖子、千葉 繁雄、小林 康裕執行役員、高林 久美子、濱本 敦子
専門医による再診と治療の徹底が結果に結びついた
―今回「結果を出す力が優れている」という評価をいただいたそうですね。
定期健診で結果が悪かった時に、放置していたら健康にはなれません。再検査をして専門医にちゃんと診てもらって、治療をしていただくようにフォローをしています。
健診で悪い結果が出た場合には、まず本人にお知らせしますが、2回伝えても再検査の報告がなかった場合には、対象の方の上司に「あなたの部下に再検査のために病院へ行ってほしいので業務配慮をしてあげてください」とお伝えしています。結果、当社では90%ほどの社員の方が、すぐに病院に行って再検査をしてくれています。専門医のところで再診をすると原因が分かって適切な指導があり、治療のフェーズに移れるので、より確実な改善につながります。
専門医のところに行っても改善されない場合は、こちらから違う医師に診てもらうことを勧めることもあります。他にはたとえば、薬を処方されても「薬に頼りたくないから飲まない」という方もいらっしゃるんです。そういう方にちゃんと飲むように促したり、飲んでも改善しない方には「主治医に相談して、飲む薬を変えてもらっては」と提案したりもしています。血圧が高い人には、心筋梗塞とか脳梗塞といった重い病気にならないように血圧を下げる薬を飲んだ方が良いとか、より重い病気を予防するための提案もしています。メタボ予備軍に代表されるような、ちょっと指標が良くないぐらいの方には、食事の改善や運動などに取り組んでもらう健康指導をしています。
生活習慣病などの慢性疾患については、かかりつけの先生をつくっていただき、コントロールしていただくようにしています。昔は会社の診療所で本人が希望する薬を出していたこともあったのですが、自分の思い込みで「これを飲みたい」と言っていることもあったんです。それを専門医に診てもらうように変えたことで、良くなったケースがたくさんあります。
多面的なアプローチで女性の健康を支援
―今回の評価の大きなポイントとなった女性の健康支援の取り組みを教えてください。
女性特有の健康問題については、全社員向け、管理職向け、女性向けの全方位で取り組んでいます。
特に男性が多い職場では、生理痛があっても上司に言えないという悩みを持つ女性もいます。社内には、生理痛がつらい時に休める休憩室を設けていますし、管理職の方には、休みをちゃんととらせてあげるようにお願いしています。
女性の方に向けても、自分の健康状態に関心を持ち、すぐに病気に気づき、わかったら放置しないですぐに治療するように勧め、セルフチェックができるセミナーやツールを提供しています。
特に乳がん対策には力を入れています。乳がんの罹患率は高く、若くしてかかる方も多いので、早期発見が非常に大事です。健康診断の乳がん検査を、これまでは30歳以上が自己負担1200円で受けられるようにしていましたが、自己負担なしで受けられるようにしました。また、今年は乳がんをセルフチェックできる手袋を配布しました。これはつけて触れると乳がんの兆候に気づきやすくなる薄い手袋で、とても好評でした。乳がんの早期発見・診断・治療の大切さを呼びかけるピンクリボン活動を支援するG-SHOCKも販売しているので、毎年10月のピンクリボン月間には、時計事業部やサステナビリティ推進室と一緒に社内外で啓発活動をしたり社内サイトを掲示したりしています。
全社員向けにはビデオセミナーを開催していますが、参加率が高いです。案内の仕方を変えたことが効果を生んだのかもしれません。前は「乳がんは9人に1人がなる病気です」と案内していましたが「あなたの家族がなるかもしれません、奥さんや娘さんがかかるかもしれません」と変えました。それで男性も自分ごとに感じられるようになったのかなと考えています。
乳がん以外にも、女性特有の病気として子宮筋腫などがあります。これらを知らない方も多いので、4月には全社員向けのe-learningを行う予定です。
周りから見えづらい介護の苦労をケア
―世代特有の健康問題として、介護もありますね。
会社の平均年齢が高くなり、介護しながら働く社員も増えてきました。介護は40~45歳くらいで始まることが多いので、新任マネージャーの方に向けてセミナーを開いています。
出産・育児は、周りにもわかるので協力しやすいですが、介護の場合は職場で口にすることもなく情報が出ないので周りから見えづらいんです。介護している人に周囲が声をかけることが難しいので、管理職の方には休暇を取りやすい職場環境をつくるとか、業務への配慮をしていただくようにお願いしています。介護休暇の利用率は上がっていますが、まる1日休む方は多くありません。おそらく突発的に必要になった時だろうと思います。
積極的に活用されているのは時差出勤です。勤務開始時間を遅くしてデイサービスに付き添ってから出社される方も多いです。以前は半日休暇や時間有休をとる必要がありましたが、時差出勤ならば休みをとる必要もないので、介護をされている方のストレスはかなり減ったのではないかと思います。
テーマごとに対象の社員を選び出してセミナーを案内
―他にもテーマ別にさまざまなセミナーを行っているそうですね。
テーマ別にKPIを立て、施策ごとに対象になる人を絞り込んで案内をかけています。
タバコは管理職の方の喫煙率が高く、意外なことに若い人にも喫煙者が多い傾向が分かりました。若いうちにタバコをやめれば健康でいられるので、新入社員にアプローチしているところです。
アルコールについては、全社員向けのセミナーと、一定量を飲む人に向けた取り組みをそれぞれ開いています。アルコールの場合は、お酒が好きだからやめさせられるのが怖いと思う方もいるみたいで、なかなか難しいところがあります(笑)。
いま注目されている睡眠についても、3月の上旬にセミナーをおこないました。いちばん睡眠を取れていない40~50代の方には直接連絡をして、全社向けにも案内しました。内容は、睡眠の質を高める方法、睡眠時無呼吸症候群にかかっていないかがわかる簡易検査や治療方法の案内などです。
こうした簡易検査は、会社から支給される福利厚生に使えるカフェテリアポイントで、自己負担なしで受けられる仕組みになっています。
テーマごとにさまざまな取り組みをしていますが、健康な人には直接の案内が来ないので、私たちが何をしているのかわからないかもしれませんね(笑)。
健康の最大の秘訣は「自分ごと」
―健康増進の取り組みの中で、課題と感じていることは何でしょうか。
全社員に参加していただくこと。そして、いかに「自分ごとに感じていただくか」です。「自分だけは大丈夫」と思っている方がいちばん危ないんです。乳がんのビデオセミナーの話でも出ましたが、健康になる出発点は「自分ごとだと思うこと」これに尽きると思います。だからセミナーやイベントでも、そう感じていただけるような工夫をしています。
健康経営の担当者が不健康ではダメなので、誰よりも私たちが健康に気を遣うようになりました(笑)。メンバーがそれぞれランニングしたり、一駅手前で電車を下りて歩くとか、自分なりに工夫をしています。
スマホ健康管理アプリで一人ひとりに最適なアドバイスを提供
―自宅に郵送で「Pep Up」というアプリのインストール案内とパスワードが届きました。
3月から健康管理アプリ「Pep Up」を導入しました。これは社員の方が自分のスマホにインストールして、健康状態を管理できるアプリです。スマホの歩数計と連動させて運動量を記録したり、体重・血圧などの指標、睡眠時間などの生活習慣、自分の飲んでいる薬などを記録・管理できます。過去の健康診断の結果をもとに健康年齢を表示して、肥満度・血圧・血糖といったテーマごとに、個人に合わせて生活習慣に対するアドバイスをしてくれます。提案された生活習慣の改善に取り組んでいくと、アプリの中で評価が高くなっていく仕組みです。健康のPDCAみたいな感じですね。取り組みを続けるとポイントがたまって、Amazonなどの買い物にも使えるようになっています。データはこちらでは集めず、社員の方が個人で管理できるようにしてあります。
健康年齢と上昇カーブ
指標ごとのアドバイス
全社横断の協力体制が活動の原動力
―この仕事をしていて、社員からの反応や、嬉しいことがあったりしますか。
セミナーの後のアンケートに自由記入欄があるんですが、そこで社員の方から「いつも企画をありがとうございます」と感謝の言葉をいただいたり、自分の会社が健康経営に取り組んでいることをありがたいと思う、といったコメントが来るととてもうれしいです。カシオが健康経営に取り組んでいる会社だと知って入社してきた新入社員の方もいるんですよ。
健康経営への意識が高くなり、全社横断の協力体制ができあがっています。健康保険組合と会社が、1~2週間に1度のペースで定例会を開いて、課題や進捗状況、セミナーの予定や改善内容を共有しています。労働組合とは運動するイベントを共同で開催しました。いろんな人たちが一体感をもって協力してくれていることが、活動の原動力になっていますね。
―お話をありがとうございました!
<ニュースリリース>
「健康経営優良法人(ホワイト500)」に3年連続で認定
<関連リンク>
労働安全衛生
サステナビリティ
新しい価値を生み出し続ける企業を目指します。
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