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2024年7月27日に本年度の第2回「CASIOの森」を実施しました。今回の活動は以下の3つでした。以下、順番に報告します。
- 植栽木の成長を促すための「下刈り」(午前中に実施)
- 消失したミズナラを改めて「補植」(午後前半に雨中で6本補植)
- 倒れているヒノキの「雪起こし」(雨天のため室内プログラムに変更)
下刈り
「CASIOの森」の目的の一つは、地球環境における最も重要な要素の一つである「森林(ここでは東京都の水道水源林)」を保全するうえでの、現場の困り事(=社会課題)を体験を通じて肌感覚で学ぶことにあります。
一般的に「森づくり」では、苗木の植栽後は数年に渡って夏季の「下刈り」が必要になります。炎天下でのこの作業はたいへん過酷な作業ですが、苗木が雑草に負けないようにするためには重要な作業です。一方で下刈にかかるコストは膨大であり、森づくりでは作業にかかるコストを少なくしていくことなども考えていかないといけません。このため、これを体験し、かかる手間なども考えることで森づくりをより深く理解することにつながります。
健康増進と安全管理を兼ねて入念にラジオ対応
「CASIOの森」では、これまで過去2回(2019年、2022年)下刈りを実施していますが、タイミングとして雑草木が繁茂する少し前であったことや、標高1200mという位置でしかも天候も曇りがちであったことなどから、本格的な「学び」につながる体験はできていませんでした。今回は本来の厳しい時期を狙って7月末に活動を設定したことにより、限られた時間(午前のみ)でしたが、本来の過酷さをほんの少し垣間見ることができました。
ミズナラ補植
「CASIOの森」では、2019年に針葉樹と広葉樹を植栽しています。このうち、社員有志等の参加者が植えた広葉樹(ミズナラ・イロハモミジ)の計100本は、その後消失する個体が多く発生していました。そこで、地域性種苗を用いる観点から2022年秋に近隣にあるミズナラの巨木の下でどんぐりを採取したうえで社員有志を募って自宅で育苗し、2023年9月に125本の苗を補植しました。これを今年の5月の活動で全数調査したところ一部に消失が見られたため、今回6本を追加補植することとしました。当日はいったん室内に引き上げて昼食をとっている間、午後の天気予報は雨の可能性を示していましたが、希望者を募って再び現場に向かい、途中強めの雨に降られたものの、無事補植を行うことができました。
雨中でのミズナラ補植作業
補植したミズナラ
ヒノキの雪起こし→雨天のため室内プログラムでバターナイフ製作
2019年に植栽した針葉樹(ヒノキ)は、その後順調に成長しており、日照条件の良い地点では人の背丈を超えるものが出てきています。これらのヒノキの中でかなりの割合で見られるのが、冬季の積雪による影響で幹が傾いた個体です。これらの傾いた状態のヒノキは、ロープを用いて垂直に起こす作業(雪起こし)を春から秋の間に行うことが望ましいのですが、これまで着手できていませんでした。今回は午後の後半にこれを行う予定で臨んだものの前半に雨となり、雨中でのミズナラ補植作業の後は室内プログラムに変更しました。今回、雨天に備えて準備したのは、グリーン・ウッドワーク(バターナイフ作り)です。材料には当社の羽村技術センター敷地内で風で倒れたムクノキの太枝を当日朝に剪定して用いました。
事業所敷地内で風で倒れたムクノキ
斧で柿割してバターナイフの材料に
近年愛好家が増えつつあるグリーン・ウッドワークは、当社施策のWILD MIND GO! GO!でも取り上げていますが、伐採・剪定直後で乾燥前の生木を用いることで(材料としてまだ柔らかいため)、シンプルな手工具でも加工しやすいことが特徴です。しかし、通常流通している木材は乾燥材がメインであり、グリーン・ウッドワークだけを目的として生木を入手するのは容易ではありません。その点、森林保全活動の現場では除間伐作業などで生木を入手する機会が多く、グリーン・ウッドワークと組み合わせて実施することで、より持続可能な取組になるものと考えられます。
クラフトナイフでバターナイフを削り出す
今回は急遽室内プログラムに切り替えた関係で時間的余裕も少なく、完成まで至った例は僅かでしたが、多くの参加者が時間を忘れて取り組むことができました。これからも雨天時の室内プログラムとして、また、森林保全活動との組み合わせによる持続可能なクラフトとして、グリーン・ウッドワークの可能性を探っていきたいと思います。
サステナビリティ
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