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ポータブルスタンドアロンサンプラー「SXC-1」商品開発者インタビュー コンセプトは音楽制作の「民主化」

2026年5月28日


当社は5月28日(木)、クリエイターエコノミー事業の新製品として、誰でも手軽に楽曲制作・演奏ができるポータブルスタンドアロンサンプラー「SXC-1」を発売しました。音楽知識や楽器経験がなくても、手軽に楽しめる本製品の開発背景と想いを、サウンド・クリエーション事業部 商品戦略部 第二戦略室リーダーの石崎浩輔に聞きました。

石崎浩輔の画像

サウンド・クリエーション事業部 商品戦略部 第二戦略室リーダー 石崎浩輔

クリエイターと応援するファン、両者のための事業

―まず、クリエイターエコノミー事業について教えてください。
クリエイターエコノミー事業は、音楽・ライブ配信などの作品制作や運営・推し活を支援する事業です。作る側のクリエイターと応援する側のファン、両者のための事業として位置づけています。ツールの発達や働き方多様化などライフスタイルの変化によって誰もがクリエイターになれる時代になり市場が拡大していること、そして既存のサウンド事業のアセットという当社の強みを活かせることがこの事業に取り組む背景となっています。
事業全体の提供価値としては「創る」「稼ぐ」「営む」の3つを掲げており、広範囲にクリエイターとファンの支援を目指している点が特徴です。すでに2025年8月から音楽制作テーマのAI効果音生成・CASIO楽器音源販売サービス「Waves Place」、ライブ配信テーマのライブ配信専用番組表型スケジューラーサービス「Streamer Times」をローンチしています。

「Waves Place」と「Streamer Times」の画面

AI効果音生成・CASIO楽器音源販売サービス「Waves Place」、ライブ配信専用番組表型スケジューラーサービス「Streamer Times」

カシオのDNA「民主化」を音楽制作の領域へ

―なぜ今回、サンプラーを作ることを決めたのですか?
前提として、サンプラーは音楽知識や楽器スキルがなくても、自分が面白いと思った音やかっこいいと感じた音を組み合わせることで誰でも音楽が創れる・楽しめるという特性があります。一方で、ギターや鍵盤楽器と比較すると、サンプラーが具体的にどういったツールなのか知らない人が多いのが現状です。
その原因を探ると、サンプラーというツールに対して初心者が躊躇や挫折をしていることがわかりました。「興味はあるけど難しそうで踏み出せない」「買ってみたけど操作が難しくて使いこなせなかった」と言った意見が多かったんです。そういった現状に対し、2つの理由からサンプラーを開発することに決めました。
1つ目は、カシオのサウンド事業に「民主化への挑戦DNA」があること。「すべての人に音楽を奏でる喜びを」というコンセプトで1980年に発売したカシオ最初の楽器「Casiotone201」から始まり、「サンプリングの民主化」に大きく貢献した電子キーボード「SK-1」といった製品を発売してきましたが、今回はそれを「音楽制作の民主化」という領域で新たにチャレンジしようと考え、それを実現する最適なツールがサンプラーだと判断しました。
2つ目は、カシオの強みである小型化技術や独自の楽器音源を活かせることです。誰でも手に取りやすい・扱いやすいポータブル性に加え、一台で完結する付加価値の高い機能を搭載したスタンドアロンなサンプラーという軸を追求することで、初心者の方にも既存クリエイターの方にも有用な製品を提供できると考えました。
「SXC-1」は、クリエイターエコノミー事業で初めてハードウェアとして出す商品で、音楽領域における「創る」の部分の提供価値をさらに強化するプロダクトです。

「SXC-1」の画像

本日発売のサンプラー「SXC-1」

初心者向けUXとプリセット音源へのこだわり

―「SXC-1」を作る上で特にこだわった点を教えてください。
初心者でもすぐに楽しいと感じられる、挫折せずに取り組めるUXの実現です。複雑な初期設定を排除し、すぐに慣れる、覚えられる単純明快な操作性に加え、楽しく学べるチュートリアル動画やキャッチーでわかりやすい取扱説明書など、初心者向けのサポートを充実させました。

また、購入してからすぐに遊べるようプリセット音源の制作にも力を入れました。プリセット音源にはHIP HOPをメイン軸として、EDM、ハウス、レゲエ、チップチューン、ドラムンベースなど、様々なジャンルのサウンドを収録しました。
初心者でもこれらの音を思いのままに鳴らして重ねるだけで、すぐに自分だけの音楽制作・演奏が楽しめる仕様になっております。また、サウンドは現代の音だけでなく、レゲエ業界において「スレンテン」で有名な1981年発売の「Casiotone MT-40」のリズムパターンを収録するなど、カシオの個性的なヴィンテージサウンドも織り交ぜているので、既存クリエイターの方でも楽しめるような構成になっています。

―開発中の印象的なエピソードはありますか。
クリエイターエコノミー事業そのものが、当社としては全く新しい取り組みであるため、正解がわからない中でのスタートでした。「SXC-1」についても様々な意見が出る中、ユーザー調査によって立案した「初心者でも直感的に操作ができる、ポータルブルでスタンドアロンなサンプラー」という軸を信じて、スピード感を持って判断を繰り返し、不要な機能は割り切って削ぎ落としました。
2026年1月のNAMM Showに出展した時点では、プロモーション戦略はまだ固まっていませんでした。展示会での反応を見ながら、「ポータブル」、「スタンドアロン」、「誰でも音楽制作ができる」、「民主化」というキーワードを軸にプロモーション計画を策定していきました。

日常に音楽制作の楽しみを

―「SXC-1」の気に入っている部分を教えてください。
私が最も気に入っているのは手軽さです。電源を入れればすぐ起動し、パソコン不要で、いつでもどこでも制作を開始できます。マイクに加えスピーカーも搭載しているので、外部機器の接続もなく、これ一つで音を鳴らせるのもポイントです。私も週末には隙間時間を使って「 SXC-1」で実際に作品を制作しています。直接エレキギターを繋いで録音した音を使って創作したり、カップを叩いた音をサンプリングしてリズム音として試しに組み込んでみたりなど、実験的な使い方も楽しんでいます。「SXC-1」一台だけで様々なことがサッとできる手軽さが何よりの魅力です。
DTM系のサウンドクリエイターだけでなくバンドの演奏者にとっても、「演奏」とは異なる「打ち込み」という新しい音楽制作の感覚を手軽に体験でき、新鮮な面白さや発見があると思います。

石崎浩輔の画像

「誰でも音楽制作を楽しめる時代を作りたい」と語る石崎

カシオならではのエコシステムを目指して

―今後の展望を教えてください。
短期的には、「SXC-1」と「Waves Place」の連携強化を進める予定です。例えば、現在でも「Waves Place」で「MT-40」などのレトロな音源を購入し、その音源を「SXC-1」に取り込んで使用することができますが、よりシームレスに音源を取り込むことができるようにアップデートを施し、カシオだけのスマートな音楽制作体験を実現します。もちろん、「SXC-1」と「Waves Place」各々の機能やUI・UX強化も実施していきます。

中長期的には、音楽制作テーマとライブ配信テーマのプロダクトも連携させ、カシオならではのエコシステムを作り、独自のクリエイターエコノミーを構築していきたいと考えています。

―最後に、ユーザーの皆さんへメッセージをお願いします。
「自分で音楽を作ってみたい」と少しでも思っている方へ。楽器を触ったことがない、音楽理論がわからない、難しそう――そういった不安は一旦置いておいて、まず手に取ってみてください。自分で音を選んで重ねて鳴らす楽しさと面白さを、ぜひ一度体験していただきたいです。
「SXC-1」は、従来のサンプラーに比べて圧倒的に操作がシンプルで、直感的にいつでもどこでも使えることが最大の魅力です。音楽制作初心者だけでなく経験者の方にも、新しい音楽制作の面白さを発見していただけると思います。

<ニュースリリース>
初心者でも手軽に楽曲制作・演奏ができるサンプラー

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