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G-SHOCKの新広告動画が今までとなんか違うぞ?制作チームを突撃

2026年7月29日


6月10日の「時の記念日」に、G-SHOCKのグローバルキャンペーンとして「Your Beat, Your Life.」をテーマにした動画が公開されました。

XG(アーティストグループ)、堀米雄斗選手(スケーター)、五十嵐カノア選手(サーファー)、RUSH BALL(ダンスユニット)といった4組の豪華アンバサダーたちが登場しますが、そこに映し出されたのは、私たちが知るような彼らの華々しい成功シーンではありません。転倒、失敗、葛藤、迷い―「挑戦」の過程にあるリアルな苦悩に焦点が当てられています。

なぜG-SHOCKは今、このメッセージを世界に発信したのでしょうか。キャンペーンを担当したメンバーに、制作の裏側を聞きました。 

柳田、稲月、水谷、重松の写真

左より:時計宣伝部 柳田、稲月、時計統轄部 ブランドマーケティング部 水谷、重松

ブランドアイデンティティ「Never Give Up!」を今の時代にどう伝えるか

―まず、今回のグローバルキャンペーンを実施した背景を教えてください。
水谷:「落としても壊れない時計」という一行の企画書から誕生した耐衝撃腕時計・G-SHOCKは、40年以上に渡って「Never Give Up!」「「Absolute Toughness」というブランドアイデンティティを掲げてきました。
一方で、近年は2つの課題を感じていました。
一つは、グローバルで若年層との接点が十分につくれていないことです。時計への関心や情報収集のスタイルが変化する中で、従来のコミュニケーションだけではG-SHOCKの価値を十分に届けられなくなっているのではと感じていました。
もう一つは、国によってブランドイメージが異なっていること。日本では「タフネス」というブランド固有のイメージが強い一方、地域によっては数多あるカジュアルブランドの一つとして認識されているなど、ブランドの本質が必ずしも共通認識になっていません。
そこでグローバルに共通して伝えるべきブランドの軸を改めて定義しなおす必要があると考えました。
もちろん「Never Give Up!」というアイデンティティには変わりありませんが、これを現代の価値観に「翻訳」することが必要だと考えました。

―なぜ「翻訳が必要」だと考えたのですか?
水谷:特に今の若い世代は、「頑張れ」「諦めるな」という強いメッセージをプレッシャーとして受け取ってしまうことがあります。私は30代ですが、その気持ちもよくわかるなと。そこで今回生まれたのが「Your Beat, Your Life.」という新しいブランドメッセージです。
誰かと比べるのではなく、自分自身のリズムで、自分らしい人生を歩むこと。その一人ひとりの挑戦に寄り添うブランドとしてG-SHOCKを再定義し、この考え方を世界共通のブランドメッセージとして発信するために、このグローバルキャンペーンを企画しました。

「Your Beat, Your Life.」の画像

ブランド調査・インサイト調査とのギャップを埋める

重松:いま水谷がお話しした2つの課題が本当なのか実態を確かめるべく、今回のキャンペーンを企画するにあたって、ブランド調査及び各国のZ世代を中心としたヒアリングを実施しています。
その結果、G-SHOCKの「頑丈」「壊れない」といった機能価値は十分に認知されている一方で、ブランドへの共感や憧れといった情緒的な価値は、特に若い世代において十分に形成されていないことが見えてきました。機能的価値が情緒的価値に繋がっていかないのです。
また、やはり「Never Give Up!」という言葉に対する受け止め方にも変化がありました。今の若い世代は決して消極的ではなく、「挑戦」を嫌っているわけでもありません。むしろ新しい経験や挑戦を通じて成長したいという意欲を持っています。ただ、その挑戦のスタイルが従来とは異なるのです。ひたすら我慢して頑張り続けるというよりも、自分らしい方法で挑戦し、失敗も経験として受け入れながら成長していく。そんな価値観に合う翻訳をチームで考えました。

時計はほぼ映らない。主役は“挑戦する人”

―調査を踏まえて、動画制作ではどんな点を重視しましたか?
稲月:今回の映像制作で最も重視し、かつ苦労したのは、「広告らしくしないこと」を目指した点です。
通常の広告であれば、商品のアップや機能訴求を多く盛り込みたくなるものです。実際、これまではG-SHOCKの強さがいかに本物(=オーセンティック)であるかを伝えるべく、時計が主役の動画が多かったように思います。しかし今回はブランドアイデンティティをグローバルで同時に伝えるキャンペーン。着用者を主役に据え、着用者の本物(=リアル)のストーリーにこだわり、あえて時計を映しすぎない判断をしました。

常に自分たちと向き合いながらステージに立つXG。
何度コンクリートに叩きつけられても立ち上がる堀米選手。
過酷な自然と向き合い続ける五十嵐選手。
一人では乗り越えられない挑戦も、仲間と乗り越えていくRUSH BALL。

それぞれの挑戦の「過程」を丁寧に描くことで、大切なのは、失敗しないことではなく、自分らしいリズムで前に進み続けることだというメッセージ「Your Beat, Your Life.」を表現しました。
実はBGMも見どころの一つで、今回はジャズを採用しています。サックス奏者は、映画「BLUE GIANT」でも演奏された馬場智章さんです。ビート感や、サックスを吹く息で「Your Beat, Your Life.」を表しています。心臓の音も最後に入れています。是非、音声はONでご覧ください。

失敗シーンの提案にもアンバサダーたちは「ぜひ撮って」

―今回登場する4組のアンバサダーについて教えてください。
柳田:まず、これまでG-SHOCKアンバサダーは「Team G-SHOCK」という呼称を使用していましたが、今回のキャンペーンを機に、「Band of Challengers」に刷新しました。彼らはスポーツやアートなど各フィールドで戦っていますが、「挑戦する」という価値観で繋がっているという意味を込めて「Band」としました。ちなみに、「時計を腕に巻く」=「band」のダブルミーニングも込めています。
カルチャーを扱う以上、表面的な演出では、その道の人たちに「わかってない」「つくりものだ」とすぐにバレてしまいます。堀米選手の撮影では、普段から一緒に練習しているご友人たちにも協力を依頼し、成功した瞬間だけでなく、何度も失敗を繰り返しながら挑戦する日常を撮影しましたし、五十嵐選手のシーンも、通い慣れた縁の深いサーフポイントで撮影することで、自然な表情を引き出しました。なので、広告映像なんですが、演技やつくりものじゃないんですよね。彼らの普段通りの姿を映しています。

動画の1シーン
動画の1シーン

転倒や波にのまれるシーンにもフィーチャー

XGの映像には、実際のライブ映像や舞台裏のリアルな表情を使用しました。練習、本番前の緊張感や円陣の様子、ALPHAZ(ファン)への想い――華やかなステージの裏にある努力や葛藤も含めて描きたいと考えたためです。

当初、一流のアスリートやアーティストたちに、失敗シーンや悩んでいる姿を映すという企画を提案することには、一抹の不安もありました。しかしそれは杞憂に終わり、特にアスリートの方からは「是非やりたい」「その方が自分たちのストーリーが伝わる」と前向きな反応が返ってきました。ホッとすると同時に、「いい映像が撮れそう」とわくわくしましたね。

稲月:そう、皆さん趣旨をとても理解してくださって…。今回の映像は、アンバサダーと信頼関係を築いてきたG-SHOCKというブランドだからこそできたと思うんですよね。中でもRUSHBALLのお二人とは15年以上のお付き合いになりますし、小中学生の頃から世界に挑戦する姿を我々も見させていただいたので、今回の映像を見てなんだか感慨深い気持ちになりました。
アスリートやアーティストたちを長年サポートしてきたG-SHOCKならではの映像と思ってご覧いただけたらと思います。

「これまでと違う」「感動した」という反響

―公開から1カ月経ちますが、反響はいかがですか?
稲月:SNSを中心に反響をチェックしていますが、「これまでのG-SHOCKとは違う」という声が多く見られました。狙い通りに行ったととても嬉しかったですが、驚いたのは、「感動した」「泣いた」という反応もあったことです。
私自身、10年以上広告の仕事に携わっていますが、これまでのG-SHOCKの広告は、「カッコいい」「タフだ」と評価されることが多くありましたが(それも大変ありがたいです!)、「感動した」と言われたのは初めてのことです。想定以上の反響に、我々も感激しました。
私たち以上に各アンバサダーのファンの皆様が「これが本物のストーリーである」ということをよく理解してくださり、「ブランドの考え方に共感した」「挑戦する勇気をもらった」といったコメントが見られ、大きな手応えを感じました。
「こんなに時計を映さなくて大丈夫かな?」と不安に思うくらい人物を中心に据えましたが、結果、大変ご好評をいただき、思い切って挑戦して良かったです。勝手ながら、ユーザーの皆さんと心が通じ合えたように思っています。

G-SHOCKを身に着ける人たちへ

―最後に、現在と未来のG-SHOCKユーザーの皆さんにメッセージをお願いします
柳田:G-SHOCKは、ただ壊れない時計ではなく、「挑戦する人に寄り添う存在」でありたいと考えています。
以前、五十嵐選手が「一人で練習して、一人で闘う、そんなサーフィンは孤独なスポーツなんだ」と話してくれたことがありました。「海の上でそんな孤独を感じたときに、腕にあるG-SHOCKを見ると、相棒のような感覚で安心するよ」と。これこそがG-SHOCKの神髄ではないかと心が震えたのを今でも覚えています。
「挑戦」というと、大きな夢や目標を思い浮かべるかもしれません。しかし、新しい趣味を始めることも、何かに一歩踏み出すことも、すべて挑戦です。
その瞬間に腕元にあるG-SHOCKが、少しでも勇気や自信につながる存在でありたい。「Your Beat, Your Life.」には、そんな思いが込められています。
これからもG-SHOCKは、世界中の挑戦する人々やカルチャーとともに歩みながら、その価値を発信し続けていきます。

<関連リンク>
Your Beat, Your Life.

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