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バーコードで楽譜を読む!1981年の電子楽器「Casiotone701」

2026年10月7日


きょう10月7日は「バーコードの日」です。アメリカで発明されたバーコードが1952年のこの日、特許を取得したことにちなんで制定されました。セルフレジでバーコードを読み取り機にかざすことが普通になり、すっかり私たちの生活になじんでいます。

バーコードとは:数字や文字を縞模様でデジタル化した図形

バーコードの画像

バーコードとは、太さが異なる黒い線と白いスペースの組み合わせによる縞模様で、数字や文字をデータ化した図形です。小型の光学認識装置で手軽に素早く読み取れることから、レジでの精算や生産・物流での在庫管理などに幅広く使われています。

私たちが日頃よく見る、食料品などに印刷されたバーコードは「JANシンボル」といって、日本の規格であるJANコードをバーコード化したものです。JANコードは、ひとつたりとも重複しないように、国番号、企業に割り当てた番号、企業が商品に割り当てた番号などの組み合わせでつくられています。最初の2桁が国番号で、日本は「45」か「49」のどちらかです。家にある食料品などのバーコードの下に書かれた数字をみて確認してみてください。次にくるのは企業に割り当てられた番号です。同じ会社の違う商品の番号を並べてみると、共通している数字が、その会社の番号だとわかります。

バーコードで楽譜をデジタル化して楽器に入力

バーコードは流通などの業務用に使われていましたが、カシオはこれを、意外な分野に応用しました。電子楽器です。

1980年に「Casiotone201」を発売して楽器業界に参入したカシオは、デジタル技術を使って、良い音で誰もが演奏を楽しむための機能を次々と開発しました。初号機の翌年の1981年には、リズム、ベース、コードを伴奏できる、指2本だけで弾けるなど、多彩な演奏支援機能を持った「Casiotone701」を発売しています。その目玉機能のひとつが、楽器では世界初のバーコード楽譜の読み取りと演奏でした。

Casiotone701製品画像

Casiotone701

なぜバーコードだったのでしょうか。当時はUSBメモリもMIDIもなかったので、楽器にデータを手軽に入力する手段がありませんでした。そこでバーコードを使うことにしたのです。バーコードはデジタル信号を縞模様に変換したものなので、スキャナーで読み取ればデジタル化された楽譜を機械に入力できます。

カシオの開発陣が、曲のリズム、ベース、オブリガード、メロディの演奏データを数値化してバーコードに変換した「バーコード楽譜」を開発しました。

バーコード楽譜の画像

バーコード楽譜

Casiotone701の本体についているペン型のスキャナーでバーコード楽譜をなぞって読み取ると、全パートの伴奏データが本体に記憶されます。一行ごとに、読み取れたら成功の音が、失敗すると失敗の音が鳴るようになっていて、楽譜を最後まで読み取るまでサポートしてくれます。

楽譜を読み取る様子

楽譜の読み取り

再生ボタンを押すと伴奏が流れます。これをバックに、プレイヤーはメロディーを弾いて楽しめます。電子キーボードでカラオケをしているようなものです。
各鍵盤の上についたLEDが光り、次に弾く鍵盤を教えてくれるメロディーガイド機能もついていました。LEDが光った鍵盤を押さえるまで演奏は待ってくれるので、置いていかれずに最後まで曲が練習できます。

演奏の様子

LEDの光に導かれて演奏できる

バーコード楽譜集も販売していた

カシオは、バーコード楽譜で演奏データを広めれば、誰にでもフルバンドのような演奏が手軽に楽しめると考え、バーコード楽譜集も販売していました。紙に印刷されたバーコードでデジタル楽譜を配布するという、アナログとデジタルの掛け合わせでした。今日のQRコードの使い方と似ていますね。

その後、演奏データの配布方法は、ROMパックになり、後にはMIDIにとって変わられました。しかし「デジタル技術で演奏を支援する」というカシオトーンの特色はその後も発達を続け、メロディーガイド機能は現在の「光ナビゲーションキーボード」に引き継がれています。

光ナビゲーションキーボードの製品画像

鍵盤全体が光る現在の「光ナビゲーションキーボード」

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