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耐衝撃ウオッチ“G-SHOCK”の“GRAVITYMASTER(グラビティマスター)”は、過酷な環境で任務にあたるプロフェッショナル向けの“Master of G(マスター オブ ジー)”シリーズの一つの航空コンセプトモデルです。陸・海・空それぞれの現場に特化したシリーズの中でも“GRAVITYMASTER” は、特に操縦者が求める視認性や機能性、耐久性を追求しています。 7月10日に発売される新開発のムーブメントを搭載した「GWR-B3000」の魅力について商品企画担当者に聞きました。
左から:時計事業部 商品企画部 第三企画室 黒羽晃洋、時計事業部 商品企画部 第一企画室 小島一泰
衝撃検知機能を搭載することで針位置を補正、新発想の磁場対策も
―本モデルのコンセプトである「スーパーソニック」について教えてください。
小島: “GRAVITYMASTER” は“Master of G”シリーズの「空」を担うラインです。音速を超える人類の挑戦に着想を得て、命がけで壁に挑むパイロットの精神をこの時計に込めています。
―今回の特徴の一つである「TOUGH MVT. 2(タフムーブメントツー)」について教えてください。
黒羽:「TOUGH MVT.」は、絶対精度への挑戦と信頼性、実用性の向上を追求して生まれた自動時刻修正機能付きソーラーアナログムーブメントです。今回、18年ぶりに進化した「TOUGH MVT. 2」は、 衝撃と磁場という針の動きに影響する外乱要因に着目し、衝撃検知付き針位置自動補正と磁場検知機能を搭載しました。
パイロットの世界では、1秒単位での時刻精度が要求されることもあります。従来も定期的に針位置を自動補正する機能はありましたが、一瞬一秒を争う状況では、補正を待っている時間すらないんです。そこで、衝撃や磁場を検知して針のずれを即座に補正したり未然に防いだりする機能が必要だと考えました。
衝撃検知に関して、開発で最も苦労したのは感度調整で、針がずれるほどの衝撃は確実に検知しつつ、日常動作では反応しないレベルに設定しました。開発メンバーが日常生活で検証を重ね、最適なバランスを追求しています。
また近年、磁気技術を用いたワイヤレス充電などの普及で、時計に影響を与えるような強力な磁気を発生する機器が身の回りに増え、磁場による針のズレというリスクが以前よりも高まっています。 磁場検知機能はそういった強い磁場を専用のセンサーで検知することで、針のずれを未然に防ぎます。このセンサーは基板上に向きを変えて2つ実装することで、あらゆる方向からの磁場に対応できるように工夫しています。
小島:従来の耐磁時計は磁場に耐える構造でしたが、今回はクォーツの特性に着目し、影響を受けている間は針を止め、環境が戻ると自動で復帰するという新しいアプローチを採用しました。
初採用のトポロジー解析で耐久性と薄型化を両立、分析効率化と材料削減にも成功
―外装開発で特にこだわった点は何でしょうか。
小島:薄型化とトリプルGレジスト(耐衝撃・耐遠心重力・耐振動)の両立が最大の課題でした。従来は落下・遠心力・振動という3つの応力を個別に評価していたため、緩衝パーツが大きくなり、外装設計への影響もありました。
今回は解析チームも含めた連携により、“Master of G”で初めて「トポロジー解析※」を活用し、3つの応力を同時に解析。余分な部分を削ぎ落とした樹脂製パーツと金属パーツとの間に空間を作り、 衝撃を吸収する 「デュアル中空構造」を導き出し、耐久性を維持しつつ薄型化を実現しました。解析により分析時間の短縮や材料削減にもつながりました。
※位相幾何学(トポロジー)を応用し、設計空間モデルで想定される製品の使用環境やスペックに対して形状を最適化する手法。
デュアル中空構造
黒のパーツが解析により生まれた緩衝材
―文字板のこだわりについて教えてください。
小島:コックピットでは様々な方向から光が入り、反射は視認性低下につながります。そこで文字板に微細な凹凸を設け、反射を抑えました。塗装を用いず金型加工で反射しにくい成形をすることで、衝撃により針が当たった際に塗料がはがれることによる粉塵の低減が図れます。
また、上下感覚がなくなる激しい機体操縦時でも時計の上下が瞬時に判断できるよう12時側を強調。夜間視認性にも配慮し蓄光量を増やしています。
入射光を拡散する特殊なダイアル
―その他の機能やこだわりについても教えてください。
黒羽:Bluetooth®接続によりタイムスタンプをグルーピングして記録できるフライトログという機能を搭載しています。
また、左上のボタンを長押しするとUTCをダイレクトに呼び出せます。パイロットはUTCを基準に行動することもあり、実用的な機能です。さらにデュアルコイルモーターにより他のモデルよりも時刻修正時の針の動きもスムーズで、特に時差修正は顕著です。
小島:細部では竜頭にトリプルGレジストのロゴモチーフを取り入れています。
―最後に、ユーザーの皆さんへメッセージをお願いします。
小島:過酷な環境下でも正確な時を刻み続ける信頼性が大きく向上しています。質感や加工の細部にまでこだわり抜いた一本ですので、ぜひ手に取って、その進化を体感していただければと思います。
黒羽:現代の環境リスクにも対応した次世代ムーブメントです。多くの人の日々の挑戦を支える存在になれば嬉しいです。
<ニュースリリース>
過酷な空の環境に耐える時刻精度と強度を実現した“G-SHOCK”
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